【完全版】未経験から治験業界に転職するための戦略まとめ

今回の記事では未経験からCRCやCRAなどの治験業界に転職を目指している方向けに転職に必要な情報を網羅的に詰め込んで紹介をしていきます。

治験コーディネーター(CRC)や臨床開発モニター(CRA)の違いやおすすめの転職サイトについても紹介をしていきます。

この記事で分かること
治験業界転職までのロードマップ
CRCとCRAの違い
転職に挑むための準備
治験業界でのキャリアパス
のりすのりす

治験業界でかれこれ10年以上働いています。Twitterのフォロワー5,100人超え。この記事を読めば業界の知識が0の状態からでもしっかりと転職対策が出来るようになっています!

未経験から治験業界への転職を目指すためのロードマップ

未経験から治験業界への転職を目指すためのロードマップ

まずは未経験から治験業界に転職を目指すための大まかなロードマップから見ていきましょう。

治験業界への転職までのロードマップ

この図は、治験業界への転職を考えてから実際に内定の獲得までにやっておくべきことを大まかにまとめたものになります。

今回の記事ではこれらの内容が網羅的に把握できるようにまとめていきますので、治験業界への転職を目指されている方はじっくりと読んで色々と考えてみて下さいね。

のりすのりす

業界知識0からでも理解できるように基礎の基礎から解説をしています。
その分、かなりのボリュームなのでブックマークなどをして分割をして読み進めていくことを推奨します!

どのお仕事でもそうですが、良い側面もあれば悪い側面もあります。

企業の説明会や面接、エージェントとの会話の中ではどうしても良い面が強調されがちになることもありますので、惑わされないように皆さんご自身でしっかりと考えることが重要です。

当ブログでは、良い側面と悪い側面の両方の情報がありますので、見比べてみてじっくり考えてみて下さいね。

じっくり考えて「良い面>悪い面」と思えるようなのであれば、治験業界への転職をおすすめします!

治験業界の基礎知識

最初のステップとして、治験業界の基礎知識を知るところからスタートをしていきます。

「そもそも治験とは?」を知るところから始めて治験に関わる職種について大まかにで良いのでイメージをしていきましょう。

医薬品開発の大まかな流れ

薬が生まれるまでには、薬になる可能性のある化合物を発見するところから始まり、動物実験(非臨床試験)により安全性や有効性が確認された後にヒトで安全性や有効性を確認(臨床試験)していきます。

ヒトを対象にして安全性や有効性を確認することを臨床試験と言いますが、その中でも新薬の安全性や有効性を確認する試験を「治験」と呼びます。

日本で薬を販売するためには、治験でしっかりと安全性と有効性を確かめなければいけないため、治験は薬が生まれるまでに避けては通れない重要な役割を果たしています。

臨床研究と臨床試験と治験

「ヒトを対象にして安全性や有効性を確認する」という意味では、健康食品や化粧品も同じですが、これらは薬ではないので治験ではありません。

ですので、面接などで「私は健康食品の治験に参加したことがあります!!」という使い方をしてしまった場合は間違った使い方ですのでご注意下さいね。

CRCとCRAの違い

未経験の方が治験業界のことを調べようとすると、ほとんどの方が治験コーディネーター(CRC)や臨床開発モニター(CRA)に行き着くと思います。

しかし、治験関連のお仕事はCRCやCRA以外にも様々あります。

治験で登場する主な職種と登場人物

「未経験で正社員」ということを考えると、未経験の方でも入り口が広いのはやはりCRCかCRAということになります(数は少なくなりますが、SMAの募集も見かけますよ)。

契約者社員や派遣ということであれば、PVやCRAサポートなども募集があると思いますが、とりあえず本記事では未経験者からの転職でメジャーであるCRCとCRAに絞ってお話を進めていきたいと思います。

ここまででざっと大まかに知っておいてもらいたいのは、CRCは医療機関側の立場の方でCRAは製薬メーカー側の立場であるということです。

それぞれの違いを先にざっとまとめると以下のような感じになります。

CRA CRC
立場 製薬メーカー側 医療機関側
主な職場 オフィス or 家 医療機関
主な就職先 CRO(開発業務受託機関) SMO(治験施設支援機関)
働き方 ・基本カレンダー通りの休日
・有給は取りやすい
・夜勤は無し
・残業はCRCよりも多い傾向
・ほとんどの会社がフレックスタイム制
・出張や前泊や後泊などが多い
・基本的には東京や大阪勤務
・土日休みではないこともある
・有給は取りやすい
・夜勤は無し
・基本フレックスタイム制、一部スーパーフレックスタイム制
・出張はあまり無い
・地方でも勤務可能
平均年収(東京) 約700万円(40歳時点) 約550万円(40歳時点)
男女比 男性:女性=5:5
※正確なデータは無いので体感です。
男性:女性=2:8
※正確なデータは無いので体感です。
社員構成 ・新卒からCRAの方が6割~7割
・中途が3~4割程
・薬学部出身者の割合が高い
※正確なデータは無いので体感です。
・新卒からCRCの方が2~3割程
・中途が7~8割程
・看護師、臨床検査技師からの中途の割合が高い
※正確なデータは無いので体感です。
被験者との関り 被験者とは一切会えない 被験者との関りは深い
CRA CRC
立場 製薬メーカー側 医療機関側
主な職場 オフィス or 家 医療機関
主な就職先 CRO
(開発業務受託機関)
SMO
(治験施設支援機関)
働き方 ・基本カレンダー通りの休日
・有給は取りやすい
・夜勤は無し
・残業はCRCよりも多い傾向
・ほとんどの会社がフレックスタイム制
・出張や前泊や後泊などが多い
・基本的には東京や大阪勤務
・土日休みではないこともある
・有給は取りやすい
・夜勤は無し
・基本フレックスタイム制、一部スーパーフレックスタイム制
・出張はあまり無い
・地方でも勤務可能
平均年収
(東京)
約700万円
(40歳時点)
約550万円
(40歳時点)
男女比 男性:女性=5:5
※正確なデータは無いので体感です。
男性:女性=2:8
※正確なデータは無いので体感です。
社員構成 新卒入社組:6割~7割
中途入社組:3~4割程

薬学部出身者の割合が高いが多いのが特徴。中途は薬剤師、MRが比較的多く、看護師や臨床検査技師もいる。

※正確なデータは無いので体感です。
新卒入社組:2~3割
中途入社組:7~8割

看護師、臨床検査技師からの中途の割合が高い。

※正確なデータは無いので体感です。
被験者との関り 接する機会がない 接する機会がある

医療機関にいる時の格好は、CRAはスーツでCRCさんは白衣という感じです。

一般の方から見たら、CRAは営業さん(MR)と勘違いされることが多く、CRCさんは白衣を着ているので看護師さんと間違われることが多いかもしれませんね。

CRAとCRCのそれぞれの詳細については記事を用意しているのでそちらをご参照下さい。

仕事内容

治験での登場人物の簡易相関図②

CRCもCRAもどちらも治験に関わるお仕事で、治験を成功させるためには欠かせない職種になります。

CRCは主に施設で治験が円滑に実施できるよう施設の各部門間の調整を行ったり治験責任医師や治験分担医師の支援を行います。

また、被験者さんへの治験の同意説明の補助をしたり被験者さんが治験のために来院した際には体調が悪くなかったかや新たに飲み始めたお薬が無いかなどを確認します。

一方でCRAは普段はオフィスにいますが(今は在宅勤務が多いので家にいることも多いのですが)、医療機関に外勤で赴いて適切に治験が実施されているかを確認していきます。

ですので、患者さんのより近くで働きたいと思う方はCRC、製薬メーカー側に近い位置で働きたいと思う方はCRAが向いているとも言えます。

ワンポイント
CRCは担当している施設で複数のメーカーの治験を支援する(施設:少、試験:多)。
CRAは担当している治験で複数の施設を管理する(施設:多、試験:少)。

主な就職先

CROとSMOについて

医療機関にはCRC、製薬メーカーにはCRAがいますが、世の中では日々多くの治験が走っていますので、CRCもCRAも人手不足になりがちです。

そこで、医療機関はCRC業務や事務局業務をSMOへ、製薬メーカーや医療機器メーカーはCRA業務などをCROへそれぞれ委託しているケースが主流になっています。

このようにSMOとCROは、それぞれの業務を代行しているため「サービス業」にあたります。

中途で治験業界へ転職する場合はSMOまたはCROに転職する場合がほとんどですので、この関係性は覚えておくと転職活動でも役に立つと思います。

職場

CRAは、基本的にはオフィスや在宅時は家で仕事をしています。

医療機関に訪問をしてお仕事をすることもあるので外勤をする機会も多々ありますが、割合としては医療機関にいる時間よりもオフィスにいる時間の方が一般的には長いです。

今はリモートワークが普及し始めていますが、基本的には東京や大阪にある本社に通える範囲に住んでいる方がほとんどです。

一方で、CRCはオフィスや在宅で仕事をしているよりも医療機関で仕事をしていることが多いのでCRAとは逆のイメージになります。

出張も多い訳ではなく、地元の医療機関で働ける機会もあるため、都心部に引っ越すことが多いCRAとは対照的に、「なるべく地元で働きたい」という方が多い傾向にあります。

働き方

CRAは、基本的にはカレンダー通りのお休みになりますので土日祝日はほぼ稼働していません。

ですが、医療機関は土曜日も診察がある場合が多いので土曜日に治験の被験者が来院予定である場合は、CRCからの問い合わせが入る場合があります。

正直なところ、土曜日に社用の携帯電話をチラチラ確認しなければいけないことになるので、この辺りがCRAのストレスポイントになります。

ただ、ほとんどの会社でフレックス制度がしっかりと機能しており、在宅勤務も整っており、有休も取りやすい職種ですので、旅行に行くときなどの融通が利きやすい点が私は好きでした(出張でマイルも凄い貯まりますし…!)。

CRCは、医療機関が土曜日にやっているため日曜、祝日、平日どこか2日が休みというパターンの方も多いかと思います。

もちろん、状況によって土日祝日休みというパターンの方もいるかと思いますが、CRAとは異なり「基本的に土日祝日が休み」という前提でいると、面接時などに敬遠される場合があるので注意が必要です。

CRCさんからのお話を聞く限りではフレックス制度や有休の取りやすさなどはCRAと同じくしっかりと機能している会社が多いようですので、働きやすい分類のお仕事だと思います。

CRA、CRCいずれにしても夜勤はありませんので、夜勤がある看護師さんや臨床検査技師さんの場合は「QOLが爆上がりした!!」とお話されている方が多い印象です。

人によっては年収が一時的に下がることもあるかもしれませんが、少し年収が下がってでもプライベートを充実させたいという方は私が相談を受けてきた中でも多かったですね。

年収面

CRAに関しては、20代後半で500万円台、30代で600万円台、40代で700万円台あたりの年収になってきます。

CRCはCRAと比較する平均年収面では各年代で100~150万円程少ない額が一般的です。

ちなみにですが、CRAの場合は最近では年収1,000万円付近の求人を見かけることもあるのですが、年収1,000万円となると複数プロジェクトを担当しながら残業もかなりやらないと到達できないレベルなので必ずしも幸せだとは限りません。

のりすのりす

ワークライフバランスと年収を天秤にかけて自分のスタンスとしてどちらが向いているのかはしっかりと吟味してから転職をするように心掛けることが重要です。

その他、高収入を目標にするのであれば、【CRAのキャリアパスは意外に広い!?】CRAのキャリアプランについてパターン別にご紹介の記事でもお話しているように将来のキャリアパスを描いて戦略的にプランを組み立ててみることをおすすめします。

CRC / CRAに向いている人

CRAに求められる人材とCRCに求められる人材については、それぞれ別途記事にまとめていますので、詳細はそちらを読んでみて下さい。

ここでは、CRAかCRCのどちらに向いているかをザックリ把握してもらうことが目的ですので、違いにも着目しながらお話をしていきたいと思います。

論理的思考ができる方

治験はプロトコールや手順書で細かく手順が規定されていたり、その他、GCPという決まり事を守りながら実施しなければいけません。

しかし、その根本は「治験としてのデータ収集が適切に行われるか」や「被験者の安全性確保がしっかりとされているか、倫理的に問題無いか」という点になってきます。

それらの解釈を適切におこなえるだけの論理的思考能力が求められます。

この能力はCRCにもCRAにもどちらにも求められるのですが、中途面接を受けた方のお話を聞いていると、面接段階では特にCRAの面接の方がこの辺りは注目されている印象を持っています。

CRAは、施設で治験が適切に実施されているかを確認していくわけですが、施設の対応がプロトコールの規定やGCPなどから外れていた場合、しっかりと確認/指摘する必要があります。

先方に説明をするためには「なぜ?」をしっかりと説明する必要があり、論理的思考が苦手な方はCRAのお仕事をする上で苦戦する可能性があります。

物事を順序立てて考えを整理して説明するのが得意な方はCRAに向いていると思います。

とは言っても、実際には業務をやる中で学べば良いので今しっかりそれができていなくても過度に心配する必要はありませんよ!

臨床現場での経験がある方

この要素はCRCに特に求められる要素です。そのことが良く分かる資料があります。

治験コーディネーターの医療資格保有者の割合出典:日本SMO協会データ2021

このようにCRCのうちの大部分が看護師(27..4%)か臨床検査技師(28.4%)という構成になっています。

いずれも「臨床経験がある」という共通点があり、施設での立ち回り方が分かっているという点で親和性がとても高いという点でCRCという職種と相性が良いです。

一方でCRAは「臨床現場での経験」という部分に関しては、CRC程重要視している印象はあまりありません。

そのため調剤薬局の薬剤師からの転職者も多く、医療資格の中でも私の体感では薬剤師が一番多いように思います。

また、CRAはMRからの転職者も多いのでここから判断しても「臨床現場での経験」はCRCよりは優先順位度が下がっていると思われます。

MRからの転職者の方からお話をよく聞くのが「CRAは転勤が無いから選んだ」というお話ですね。

CRA、CRCともに転勤が無いというのは大きな魅力の1つとなっていそうです。

ちなみに私もCROでCRAの中途採用に関わったことがありますが、その時には「医療現場での臨床経験」よりもその方のコミュニケーション能力や論理的な思考が出来るかなどを重要視していました。

やりがいを感じやすい職場で働きたい方

リリー・オンコロジー・オン・キャンバス

CRAとCRCではどちらがやりがいを感じやすいかと考えると、私個人の意見ですがCRCの方がやりがいを感じやすいと思います。

その理由は、やはり医療現場でお仕事をしていて被験者さんとも直接お話をしたりコミュニケーションを取るためです。

CRAは被験者さんと直接お話することが出来ませんので、「治験に参加して良かった」という言葉は先生かCRCを通してしか知ることが出来ません(時々カルテを通して知ることもありますが!)。

CRCの場合は、直接被験者さんから「ありがとう」の言葉を貰える機会があるのでCRAよりもやりがいを感じやすいと思います。

もちろん、CRAにもやりがいを感じる場面はあるのですが、直接被験者さんとコミュニケーションを取って被験者さんとの繋がりを実感したいということであればCRCの方が良いでしょう。

ちなみに私はCRAでしたが、「リリー・オンコロジー・オン・キャンバス」のようながん患者さん本人やご家族の方の声に触れることで、医薬品開発に携わることのやりがいを感じていました。

明日を生きたい方々の希望になれるようなお仕事に今も誇りを感じて仕事をしています。

CRCになることのメリットとデメリット

CRCは、看護師や臨床検査技師などからの転職者も多いので、未経験から治験業界に挑戦しやすい職種である点が良い点かと思います。

治験業界には、CRC以外のお仕事もありますが、CRAなど他のお仕事でも共通した知識が使える点が非常に大きいです。

CRCに求められる知識とCRAに求められる知識

例えば、治験ではGCPという法律のようなものを遵守する必要がありまして、CRCもこのGCPについてはしっかりと把握していなければいけません。

CRCに求められる知識とCRAに求められる知識を見ても重複する部分が多くあるので、CRC⇔CRAのキャリアチェンジがしやすいのもメリットだと思います。

普段仕事で使うので、自然と頭に入ってくるのですが、この「GCPを知っている」という状態は実は将来的に武器になるということですね。

途中で製薬メーカー側のポジション(例えばCRA)にキャリアチェンジをしようと思った時も、ダイレクトで未経験中途から狙うよりもCRCを経由した上でCRAの転職に挑戦した方が内定の取得率が全然違いますので、未経験中途の方がCRCに転職するメリットは大きいでしょう。

臨床現場での経験を活かしながら、CRCというお仕事を通して治験業界を知って、その後、製薬メーカー側の立場にキャリアチェンジという方も見かけますよ。

デメリットとして考えられることは、年収面の部分が大きいかと思います。

中途転職組の場合、年収が下がるという方が多いと思いますが、その辺りを許容できるかどうか、またビジネスの構造上、現役CRCとして勤務をしていると年収の上限にも限界があります。

この辺りは、「年収」を取るのか「働きやすさ」を取るのか、人によって価値観が分かれると思いますので、デメリットを感じない方もいるでしょうね。

CRCになることのメリットとデメリット
治験業界でのキャリア形成がしやすくなる。
被験者さんと接する機会があるのでやりがいを感じやすい。
年収面では妥協する必要がある方が多い。

CRAになることのメリットとデメリット

CRAになることのメリットとデメリット

CRCとCRAを比較すると、未経験からの中途ということを考えると若干CRAの方が難易度が上がる印象を持っています。

これは先ほども少し触れましたが、CRCは臨床現場での経験が重視される一方でCRAは、「CRAとして求められている資質が備わっているか」という観点の方が重要視されているためだと考えています。

しかし、CROのCRAとしての経験を積めば将来的に製薬メーカー勤務のキャリアパスも開かれますので、長期スパンでキャリア形成を考えている方にとってはCRAの経験をしておくメリットは大きいでしょう。

私もCROのCRAとしての経験を積んで今は製薬メーカーのプロジェクトマネージャーになっていますし、私と同じような方も数多く見てきました。

ただ一方で、CRAは何かとストレスが溜まる職種であるのは間違いありません。

私がCRAをやっていて「つらいなぁ」、「しんどいなぁ」と思った経験談についての記事もありますので、“CRAだとこんな大変なことがあるんだな~”程度の参考にしていただければと思います。

ちなみに、「板挟み状態」というのはCRAだけでなくSMOのCRCさんも同じご苦労をされているとよくお話されています…(どの立場も大変なんですよね…)

CRAやCRCの転職でおすすめの転職エージェント

CRCやCRAの転職でおすすめの転職サイト

さて、治験業界に関する基礎的な内容を抑えた次は自分の目的に合った転職サイトを探していく段階になります。

転職エージェントは以下の対応をしてくれるため、質の高いエージェントに付いてもらうためにはこの転職サイトの選び方は非常に重要です。

エージェントを利用するメリット
企業と年収交渉をしてくれる
面接などの日程調整をしてくれる
条件に合う求人を紹介してくれる
辞退の連絡を代わりにしてくれる
面接対策などの資料を貰える など…

自分で企業と交渉するのはハードルが高いので転職エージェントをうまく利用した方が転職を有利に進めることができるので転職エージェントを使うことを強くおすすめします。

のりすのりす

エージェントも皆さんが転職に成功して始めて企業から報酬を得られるのでwin-winの関係にありますね!

CRAの転職でおすすめの転職エージェント

臨床開発モニター(CRA)への転職で最もおすすめできる転職エージェントはJACリクルートメントになります。

CRO(CRA)や製薬メーカーのおすすめ転職エージェントまとめの記事では、X(旧Twitter)で実際にCRAとして働いた方が使っていた転職エージェントの調査結果をまとめましたが、JACが圧倒的な支持を集めていました。

JAC以外の転職エージェントについてもまとめていますので、詳しくは記事内で確認してみて下さいね!

ちなみに薬剤師からの転職の場合は、ファルマスタッフで薬剤師の転職情報も集めつつ、CRAやCRCの転職情報を集めることもできるので薬剤師限定にはなりますがおすすめできます。

CRCの転職でおすすめの転職エージェント

治験コーディネーター(CRC)への転職で最もおすすめできる転職エージェントはCRC JOBになります。

【総まとめ】CRCへの転職でおすすめのエージェントについてまとめてみたの記事では、X(旧Twitter)で実際にCRAとして働いた方が使っていた転職エージェントの調査結果をまとめましたが、CRC JOBが支持を集めていました。

エージェントには元CRCの方もいるので、ポジティブな側面ばかりではなくしっかりとネガティブな側面についても教えてくれるところが魅力的です。

CRCというお仕事を理解するにしても面接対策をするにしてもCRC経験者にフォローしてもらう方が質が高いのは言うまでもありませんよね。

のりすのりす

CRC JOBさんとは私も企画でコラボレーションさせていただいたこともあるのですが、非常に丁寧な対応で信頼度も抜群な点もおススメですよ!

面接対策

CRCやCRAの面接対策

転職サイトを決めてターゲットにする企業が決まればいよいよ面接対策に入っていきます。

この辺りは転職エージェントも協力してくれると思いますが、こちらにも簡単にまとめておきたいと思います。

面接に挑まれる方は落ち着いて1つ1つじっくり対策を練っていきましょう。

治験の基礎知識とビジネスマナー

CRCとCRAの面接で共通しているのは、いずれも基礎知識がそもそもあるのかという点が問われることです。

仕事内容はある程度でも理解をしていないと、入社/入職してから「自分がやりたい仕事とは違う…」となってしまうので確認をされること多い質問の1つです。

具体的には、以下のようなことを簡単に説明できたら問題無いでしょう。

基礎的な知識について
CRC/CRAとはどのようなお仕事をするか簡単に説明をして下さい。
治験とは何か簡単に説明をして下さい。
英語に抵抗はありますか?

治験とは何か、CRCやCRAは何をする人か等は簡単に説明を出来るようにしておきましょう。

内容はこのブログにあるようなことで十分です。

働き方

CRAについては外勤が多く発生するのでその辺りに問題無いか、CRCについては土曜日にも被験者対応が発生することがあるのでその辺りに問題が無いかをよく聞かれている印象です。

また、「残業不可」などの制限を提示してしまうと先方からのウケは良くないことが多いので注意が必要です。

志望理由・志望動機

CRA用の志望動機の対策記事とCRC用の志望動機の対策記事をそれぞれ用意しています。

結構なボリュームになりますので、どちらを目指すかでそれぞれの対策記事をじっくり読み込んで志望動機を固めておきましょう。

記事で紹介しているやり方は私のやり方ですので、もちろんこのやり方が以外でも全く問題ありません。

どのように志望理由を組み立てていったら良いのか分からないということであれば参考にしていただければと思います。

ちょっぴり裏ワザ的な対策

ちょっぴり裏ワザ的な対策

実際のところ、当ブログでまとめているような治験の基礎的な知識や面接対策を行なっていてビジネスマナーに問題が無ければ転職の準備としては問題無いレベルです。

ですが、「35歳以上」や「医療資格なし(MRやCRA/CRCを除く)」の場合は、求人が少なかったり転職活動でも苦戦を強いられる可能性が高いです。

しかし、「それでもなんとか!!」と思われる方もいることでしょう。

そんな方向けに少しだけ裏ワザ的な対策を紹介しておきます。

日本CRO協会CRA認定試験

日本CRO協会では、「日本CRO協会CRA認定試験」というものを実施していて、この試験に合格することで「CRA業務を実施する上で必要な知識を習得した者である」ということが認められることになります。

この試験は2021年から学生や一般の方も受験可能になりました。

「いやいや、そんなのCRA経験無いから無理でしょ…」と思われるかもしれませんが、案外そうでもありませんよ!

この試験は選択問題のみで、問題集とほぼ同じような問題が出るので問題集を1冊頑張れば十分合格の可能性があります(2022年の合格率は86%)。

ただ、受験料が一般で16,500円(学生は11,000円)、合格証明書発行料が5,500円で安くはないので、その辺りも踏まえて検討してみるのが良いかと思います。

未経験中途の方には認定試験の存在ほぼ知られていないのと、さすがにここまで対策している人はほぼ皆無なのでもし面接で「CRA認定試験に合格しています」なんて言われた日には、良い意味で面接官に衝撃が走るでしょうね!

ちなみに問題集は1冊やるのみで十分ですので、半年もあれば未経験の方でも対策できる感じですよ(答えを覚えてしまいますので…笑)。

認定CRC試験は受験不可

CRA認定試験以外にも認定CRC試験というのがあるのですが、こちらは実務経験が無いと受験が出来ないので未経験中途の方では受験出来ません。

ただ、「CRA認定試験に合格している」というアピールは、治験の基礎知識が共通しているCRCの転職活動でもアピールして問題ないと思います。

それだけ本気で治験について勉強をしているということは先方に悪い印象よりも良い印象を与えるはずですからね。

TOEIC

これは裏ワザでも何でもないのですが、流れ的に説明をしておきますね。

「35歳以上」や「医療資格なし(MRやCRA/CRCを除く)」の場合であっても採用ではその他の方と戦わなければなりません。

であれば、その他の応募者よりもアピールできるポイントを作っておく方が内定獲得に近付くのは想像しやすいと思います。

その1つがTOEICです。

治験計画届出件数に占める国際共同治験の割合

実は、日本で今動いている治験は半数以上が国際共同治験となっています。

つまり、これからCRCやCRAになる方は、この国際共同治験を担当する機会も増しているので英語の需要も上がってきています。

実際の業務では、”調べて文章が読める程度”くらいで何とかなるのであまり恐れ過ぎなくても良いのですが、このような背景からも”英語ができること”は大きなアピールポイントに繋がります。

目安としては600点以上、できれば700点以上が取れればアピールに繋がるでしょう。

各医療資格が活かせる場面

各医療資格が活かせる場面

看護師さんや臨床検査技師さんや薬剤師さんなど、前職の経験がCRCやCRAでどのように活かせるかをなんとなくイメージをしておくと、面接時の会話もスムーズにいくことがあります。

それぞれの職種別に記事を用意していますので、面接前には何となく「こんな感じに活かせるんだな」程度に頭に入れておくことをおすすめします。

CRCやCRAに転職が成功した時の準備

CRCやCRAに転職が成功した時の準備

CRCやCRAの転職が成功してからは、転職後に仕事がスムーズに開始できるように準備を整えておきましょう。

と言っても、正直なところ入社後から準備をしても間に合うと思うので必須ではないと思っています。

CRCやCRAとしてやる気が満々で少しでもスムーズにスタートを切りたいと思っている方は、新しく業界に入った方におすすめの本シリーズの紹介をしていますので、そちらを見てみて弱点だな~と思う部分の本を揃えておくのも良いと思います。

まとめ

今回は、未経験中途の方が治験業界に転職するための準備をロードマップに沿ってお話をしていきました。

色々なことをつらつらと書いていきましたが、結局は面接官に「この人と働きたい!」と思ってもらえるように魅力を伝えることが一番重要だと思います。

治験業界に関する基礎知識はこのブログでもお伝えできますが、人となりについては最終的にはみなさんにかかっていると思いますので、面接時に思いの丈を是非ぶつけてきてください!

ご相談があればX(旧Twitter)のDMや当ブログのお問合せからも受け付けていますので、お気軽にご連絡下さいね!

Twitterの業界の仲間とは「ジブリで学ぶ臨床開発シリーズ」や「臨床開発パワーワード」などでワイワイやっているので、是非業界に来て一緒に盛り上がりましょう!