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治験関連の職種の中でも知名度が高い治験コーディネーター(CRC)。そんな治験コーディネーターに向いている人とはどのような人なのでしょうか。
私の中では治験関連の職種の中でも「コミュ力最強なのでは!?」と思っている訳ですが、お仕事内容と合わせながらその辺りのお話をしていきたいと思います。
●治験コーディネーターに向いている人
●治験コーディネーター以外の選択肢

治験業界でかれこれ10年以上働いています。Twitterのフォロワー3,000人超え。誰でも分かりやすいように解説をしていくよ!
治験コーディネーター(CRC)のお仕事内容
治験コーディネーター(CRC)は、治験が医療機関で円滑に行われるように院内の調整をしたり患者さんへの治験の補助説明をしたりと治験を成功させるためには欠かせない重要な職種です。
治験コーディネーター(CRC)とは何をする人?仕事内容や適性をご紹介!の記事で詳細を説明していますが、院内でも多くの部門の方と関わる必要があることや製薬メーカー側の臨床開発モニター(CRA)の対応をしたりと多くの方と関わるのが治験コーディネーターです。
更に調整のみではなく、治験に参加可能な患者さんであるどうかの確認を行ったり、治験期間中に生じる有害事象について医師に確認をしたりとただルーティンをこなすわけではなく内容を理解し考えながらアクションをしなければいけないお仕事が多いのも特徴です。
治験コーディネーター(CRC)に向いている人
それでは、このようなお仕事をこなす治験コーディネーターにはどのような方が向いているのでしょうか?
実際のお仕事内容にも触れながらどのような方が治験コーディネーター(CRC)に向いているかをお話していきたいと思います。
相手の立場に立って考えることが出来る人
治験コーディネーターは、医師、看護師、薬剤師、製薬メーカーの担当者、患者さん…と色々な立場の方と接するお仕事です。
そのため、それぞれの方とお話や調整をする時には相手の立場に立ちながら仕事を進めることが求められます。
簡単にそれぞれ関わる人別に見ていきましょう。
医師とのコミュニケーション
治験では、様々な場面で「医学的判断」が必要になります。
しかし、先生によっては日々の業務が非常に忙しくなかなか治験の対応をしてくれない時があるのですよね。
治験では署名しなければいけない資料も多くなりがちですし、治験コーディネーターは医学的な判断が出来ませんので、逐次「医師判断」を確認しなければいけません。
忙しい先生に対してベストなタイミングで先生を捕まえてサクッと治験に対応をしてもらったり医師判断を確認する必要があるので、それなりの立ち回りが求められます。
また、先生に治験のプロトコールで定められている規定をリマインドしたりなども必要であるため、自己管理+先生の管理が出来るくらいの面倒見の良さがある方は向いていると言えます。
看護師とのコミュニケーション
看護師さんで治験に関して詳しい方はかなり少ないはず。
看護師さんからしてみれば、普段の業務に+αで何か面倒くさい仕事をやらされているように感じることも多いので、その辺りをうまく受け入れてもらえるように話す話術も必要になります。
また、「面倒くさい」と思われてしまうと、治験コーディネーターに対する当たりも強くなることがあるため、なるべく面倒にならないようなやり方を考えるなどの柔軟な提案が出来る方が向いています。
製薬メーカーの担当者とのコミュニケーション
製薬メーカーの担当者(臨床開発モニター)は、治験が施設でルールに則って適切に行われているかを確認するために訪問をしてきます。
治験コーディネーターは、臨床開発モニター(CRA)からの質問に回答しなければいけないため、疑義事項になりそうなものは予め医師に確認しておくなどの対応が必要になります。
また、臨床開発モニターとは常日頃からコミュニケーションを取ることになります。
プロトコールに記載されている解釈についての質問や判断が悩ましいことについては臨床開発モニターに確認を取ることが多いのですが、最低限の知識(例えば、「ASTは肝機能値」など)についてはしっかりと勉強をして習得しておく必要があるので、日々の勉強が苦でない方の方が向いています。
その辺りの感覚としては、看護師さんや薬剤師さんのお仕事でも日々の勉強は欠かせないと思うので、それと似たような感覚です。
患者さんとのコミュニケーション
治験コーディネーターは、治験業界の職種の中でも最も患者さんに近い位置にいる職種になります。
治験の同意の補助説明をしたり、治験に入ってからも被験者さんの診察時には一緒に診察室に入ったり、被験者さんからの治験に関する悩みを聞いたり…
やはり、「治験」というと世間ではまだまだ怖いというイメージを持たれている方もいるので、被験者さんに寄り添って話を聞いてあげられる方が向いています。
スケジュール管理が得意な人
治験コーディネーターになると、複数の治験を担当しなければいけないため、それぞれの試験のプロトコールを把握しておく必要があります。
そして、治験毎に手順なども異なることから、間違いがおきないように事前準備を徹底したり、試験の情報が混在しないように工夫をしたりということも必要になってきます。
また、どの手順をどのような順番でやれば最も効率が良いか、あるいは間違いが少ないかについても考えなければいけないため、スケジュール管理能力が高い方が求められています。
確認すべきことをしっかり確認することができる人
ある治験で「膀胱癌が疑われる患者」というのが選択基準に入っていたとします。膀胱が疑われるかどうかは尿細胞診やCT、MRIなどの画像診断の結果などから判断されることとなりますが、そのような医学的判断が伴うような確認事項については医師にしっかりと確認をする必要があります。
治験コーディネーターは医学的な判断は出来ませんので、治験コーディネーターに求められているのは、「医師の確認をしなければいけないことについてしっかりと確認することが出来るか」ということになります。
ここで面倒くさがってしまい、医師判断の確認を怠ってしまうと、後で大事になってしまいます。
そのため、面倒くさがらないでマメな方が向いていると言えます。
ルーティンな業務以外にも興味がある人
治験コーディネーターは色々な治験を担当することになり、それぞれの治験で手順が違ったり、選択除外基準が違ったりします。
そのため、毎回決まった動きをすれば良いというわけではなく、それぞれの治験に応じた対応を取る必要があります。
また、患者カルテを見たり検査結果を見たり、併用薬を見たりと自分で考えながら業務を進めていく必要もあるため、単調な業務というよりも応用力が求められる業務が多いのが特徴です。
ルーティンではなく、その場の状況に応じた対応が取れる方が向いていると言えます。
治験コーディネーター(CRC)以外の選択肢
治験コーディネーターの主な勤務場所は医療機関になります。そのため、関わる方も必然的に医療機関の人が多くなります。
看護師さんなど、医療機関でもともとも働いていた方はむしろ医療機関側の方とのコミュニケーションについてはあまり抵抗はないかもしれませんが、中には医療機関側とのコミュニケーションは苦手という方もいるかと思います。
その他、年収面においては治験コーディネーターへ転職をする場合、下がってしまう方も多く気になってしまうという方もよく聞きます。
そのような悩みを解決するために、治験コーディネーター以外の選択肢も視野に入れてみるのも良いでしょう。
未経験の方が治験業界のお仕事を調べる時には、よく治験コーディネーターを調べられる方が多いのですが、実は未経験の方が多い治験業界のお仕事には臨床開発モニター(CRA)という職種もあったりします。
臨床開発モニターは治験コーディネーターと同じく治験業界のお仕事ではありますが、働き方などが大きく異なるので、興味がある方は覗いてみるのも良いかと思います。
最近ではCRCの求人に加えてCRAの求人も活発化しているようで私のTwitterアカウントでも看護師さんを始め多くの治験業界に興味を持っている方にフォローされています。 今回は治験業界の中でもCRAについてどのような人が …
まとめ
今回は「治験コーディネーターに向いている人」をテーマにお話をしていきました。
未経験の方からの相談も多いので色々お話を聞く機会があるのですが、狭いコミュニティでの人間関係やルーティンの業務に物足りなさを感じるなど皆さん色々な悩みを抱えています。
悩み以外にも、「地元で働きたい」、「年収はなるべく下げたくない」、「今までに学んできた知識を活かせる仕事に就きたい」など色々な思いがあります。
治験業界には幸いにも、治験コーディネーターと臨床開発モニターの未経験採用枠がありますので、みなさんのニーズにしっかりと合った職種を探してみて下さいね。
治験業界でお待ちしています!