【我慢なんて不要!】CRAを辞めたいと思った時に私が考えていたこと

CRAはCRCさんを始めとして様々な方と連携を取りながらお仕事をする性質上、色々なストレスに曝されることもしばしばです。

「施設の人の当たりが強い」、「依頼者との板挟みにうんざり」、「忙し過ぎて鬱」など、挙げ始めたら色々と出てくるかと思います。

そこで今回は、私が「CRAを辞めたい」と思った時に考えていたこと、色々な方からの相談を受けて見えてきたことをお伝えしていきたいと思います。

結論:我慢する必要なんてない

結論:我慢する必要なんてない

結論からお話します。

『CRAを辞めたいな、しんどいな』と思ったら我慢し続ける必要なんてなくて解放される選択肢を選ぶことで良いと思います。

人の性格は十人十色ということは、その人に合う仕事・職種もまた十人十色です。

合わない仕事なのに無理に続けて精神を病んでしまったら元も子もありません。

目の前の仕事なんかよりも皆さんの健康の方が大切に決まっていますし、断言もできます。

CRAを辞めることは逃げではなく、次の一手を考える上での1つの手段だと思うのであまりご自身を追い込み過ぎないようにして下さいね。

もしかしたら、周りはあなたに厳しいことを言ってくる方もいるのかもしれませんが、せめて自分だけは自分に優しくいましょう!

私もCRAを辞めたいと思ったことはある

私のTwitterアカウントを知っている方は、私が比較的ポジティブ発言が多いという傾向もあって「CRAを辞めたいなんて思った事あるの!?」と思われる方も多いかもしれません。

その他、毎年CRA/臨床開発職を目指す就活生向けにもセミナーもやっているので、セミナーのご参加者の方から見たら更にそのように思うかもしれませんね。

でも、そんな私でも「CRAを辞めたい」と思った瞬間は結構あるのですよ!

CRAをやっていてしんどいと思った瞬間!闇落ちしかけた経験を赤裸々に公開でも色々なシチュエーションについてお話をしましたが、今回の記事では、その中でも一番精神的に厳しかった時期のエピソードについてお話をしていきます。

心の準備は大丈夫ですか!?(胃腸が弱い方はジブリで学ぶ臨床開発の記事でも見て和んでから読み進めることをおすすめします,笑)

私がCRAを辞めたいと思った瞬間

私もCRAを辞めたいと思ったことはある

私がCRAとして5年目になった頃のお話です。

CRA5年目なので、一人で施設を回していましたし、後輩にも同行をしながら指導をしているような頃合いでした。

そんなCRAとして充実した日々を送っていた時に事件は起きました。

依頼者の急な見解変更

試験も終盤に差し掛かった頃、依頼者がある施設のモニタリングに同行をした時にあることに気が付いてしまいました。

コンプライアンス上、ここでは詳細までは書けませんが、わりかし理不尽な理由で、今まで収集を求められていなかったデータについて過去1年分程を掘り返しながら収集せよというような内容でした。

その量は結構なもので、社内でも当然騒然となっていましたね…

CRCから責められる私

お決まりのパターンですかね。

依頼者からの理不尽な無茶ぶりを説明しなければいけないのはCRAである私だったので、矛先は私にも向けられることになりました。

私は当時、CROのCRAだったので、普段は依頼者からの無茶ぶりがあった時にはCRCさんに共感をしながら共通の敵「依頼者」について一緒に愚痴を言い合うこともよくあったのですが、このCRCさんはそういうタイプではなかったのですよね。

なので、いつもの戦法は通じない…当然私はサンドバッグ状態ですよ。

挙句、先方は「対応いたしかねます」の一点張り。困りましたね。

助けてくれないCOL

チームの構成上、私の上はCOL(Clinical Operation Leader)でした。

施設の状況やなかなかご対応いただけないことを伝えて助けも求めましたが、「担当として何とか説得して欲しい」と言われるばかりで特に助けてもらえない状況。

更には、依頼者会議ではCOLが責任を逃れるために一緒になって私に矛先を向けてくるというそんな感じでしたね。

四方八方、仲間がほぼいないのです(唯一、同じ立場のCRAからは同情してもらったので助かりましたが…)。

その時は、”COLはせめて私の味方でいて欲しかったな”と思うのと同時に心の中で何かが崩れたような気がしました。

心を病む寸前

この頃は、とにかく施設に電話を掛けたくなかった。というより、会社に行きたくなかったです。

朝起きたら腹痛もするし、肋間神経痛もあったし、そんな感じです。

今すぐにでも辞めたい、逃げたい、そんな風に思ってしまっていたので、心を病む寸前というか、もう病んでいたのかもしれません。

仕事の休み時間や仕事が終わってからは、かなり転職サイトを見ていました。

そして撤退

精神的にも結構苦しかったのですが、一応は事態が収集してプロジェクトが終わりました。

ただ、精神的な消耗が激しく同じ会社にいる気にはなれなかったので、転職を決意することにしました。

CRAを辞めたいと思った時の躊躇

CRAを辞めたいと思った時の躊躇

こんな感じで、私は依頼者と施設の間に挟まれて、かつ仲間になってくれるはずの身内にも矛先を向けられ、逃げ場が無くなって追い詰められてしまったわけです。

私のようなシチュエーション以外にも、プロジェクトを掛け持ちしていて激務になっていたり、そもそも仕事内容が合わなかったりとCRAが退職する理由は様々かと思います。

ただ、いざ辞めるとなるとどうでしょう?

特に初めての転職の時は、なかなか踏ん切りが付かなくて躊躇されてしまうということもあるのではないでしょうか?

私は「CRAを辞めようかな」とまで思っていたので、具体的に以下のようなことで躊躇をしていました。

転職を躊躇していたポイント
ただ漠然と「転職をする」ということに不安があった。
職種によっては年収が下がる。
周りからの目(周囲からの反対)
職場環境が変わって馴染めるか。

精神的にも厳しくて「今すぐ転職をしたい」という気持ちと「でもなんか転職は不安だ」という気持ちが入り混じって何がなんだか訳が分からなくなっていたことを覚えています,笑

私が出した結論

私が出した結論

別のCROにCRAとして転職をしました。

「え、またCRAやるのかよ!!」と思いますよね。

今後どのような選択をするか、もがいて苦しんで色々考えました。高校時代の親友にも話を聞いてもらいました。

その結果、やっぱり私がやりたかったことはこの時点ではCRAだったんですよね。

健全だった頃を思い返して、トータルで見れば良い人の方が遥かに多かったし、ごく僅かな敵意を持ってくる人のために今までの努力が全て水の泡になるのも悔しいと考えるようになりました。

私は、CRO(CRA)や製薬メーカーのおすすめ転職エージェント総まとめでもお話をした通り、転職の時にはエージェントを使っていました。

このストレス社会を生き抜くには自分の逃げ道を用意しておくのもコツだと思っていて、私は今でもエージェントのJAC Recruitmentとお付き合いをしています(良い求人が来た時に直ぐに察知できるようにという意味でも登録しています)。

いざとなった時の切り札を用意しておくだけで精神的な安定度は全然違いますよ。

このような感じで、高校時代の親友と話して、エージェントとも話して、私が見失いかけていた本来の目的をもう一度見つめ直して、やっぱりCRAだと決めたのですよね。

その時の決断を今振り返って

その時の決断を今振り返って

その時は結局CRAを続けたわけですが、その時の決断について今から振り返ってみてどう思うか。

この記事でお話をした出来事からもう数年経ちますが、あの時ほど厳しかったことは無いので、あそこで無理せずに転職をしたのは大正解でした。

CRAであれば、業務内容も似たり寄ったりですので、新しい会社でも全然普通に馴染めました。

そして、今は製薬メーカーでCRO時代の経験を武器に自分のやりたい仕事を出来ていますが、きっとあそこで精神的に崩れてしまっていたら今の自分は無かったかもしれません。

初めて転職をする時は本当に最初の一歩を踏み出すのに勇気が入りましたが、一歩踏み出してしまえば、全然大丈夫!

私の元には、「CRAを辞めたいと思っている」という相談のDMが今までに何件か届いています。

リアルの職場で同僚から相談されることもありました。

私は相談に対しては大体は「無理せずに辞めても良いと思う」と答えています。

CRAを離れて、やっぱりCRAが良いなと思えば戻ってから良いし、キャリアチェンジした先の職種が良いと思ったら、「キャリアチェンジして良かった!」で良いと思いますしね。

私が相談を受けた方も大体の方がその考え方で良かったとお話をいただいています。

まとめ

今回のお話では、私はCRAというキャリアをそのまま続けることにしましたが、CRAのキャリアパスは意外に広いので別職種にチャレンジしてみるのも全然ありだと思います!

CRAから別職種にキャリアチェンジされた方は私の周りにもいっぱいいます。

また、薬剤師免許を持っている方であれば薬剤師さんになられる方もいますので、CRAからは色々な職種に行かれている印象です。

もし、CRAを辞めたいなと思うことがあれば、原点に戻って”ご自身が本当にやりかったこと”をもう一度思い出してみて下さい。

それが、CRA以外でも達成できることなのであれば、CRAにこだわる必要もなくて、我慢する必要なんて全然無いと思いますよ!