HireVueのゲームベースアセスメントの対策を考察してみた

デジタル面接プラットフォームとしてコロナ禍を機に急速に普及してきたHireVue(ハイアービュー)。

多彩なシステムが搭載されていますが、今回はその中でもゲームベースアセスメントについての対策を考察していきたと思います。

この記事で分かること
ゲームベースアセスメントを受ける上での注意点
ゲームベースアセスメントで評価されるポイント
ゲームベースアセスメントの対策方法

ゲームベースアセスメントの攻略

ゲームベースアセスメントの攻略

HireVueのゲームアセスメントには様々な種類のゲームがありますが、その中でもいくつかは予め対策をすることでスコアを上げられるゲームも存在します。

例えば、Numerosityは暗算力を測定するゲームなので暗算系のアプリで事前にトレーニングをしておけば何も対策をしない時と比べて高いスコアを出すことができるでしょう。

その他にも、本記事ではHireVueのゲームアセスメントに登場するゲームの動画もご紹介をしているため、事前にどのような内容のゲームかを把握しておくことで対策を取ることも可能です。

HireVueの録画面接の対策と併せてゲームアセスメントの対策も準備をしておきましょう!

ゲームベースアセスメントの概要と仕様

ゲームベースアセスメントの概要と仕様

ゲームベースアセスメントでは、ゲームのプレイを通して、従来までの言語・非言語を軸とした適性検査では測定できなかった一連の知的活動に関わる基本能力が測定されます。

2021年からは大手衛生用品会社のユニ・チャームの選考でも導入されており、【大手16社データ分析】HireVueの質問内容の分析と考察まとめの記事でも紹介をしたような大手企業を中心に今後導入が進むことも予想されます。

HireVueのゲームベースアセスメントには20種類以上のゲームがあり、会社や職種に求められている能力(コンピテンシー)を元に選考には数種類のゲームがピックアップされて課題として出されます。

のりすのりす

つまり、同じ会社の同じ職種を受けている人は同じゲーム選考を受けていることになりますね

1ゲームには3~7分間の制限時間があり、3~5種類のゲームが選考に使われることが多いようです。

また、HireVueのゲームベースアセスメントの難易度は、プレイヤーであるみなさんの能力によって補正されていく仕様になっています。

つまり、「この人凄いな!」とAIに判定されている場合、どんどん難易度が上がっていく仕様ということです。

のりすのりす

ゲームベースアセスメントを終えて「問題がいきなり難しくなった!」と実感できたら、良い評価となっている確率が高いということですね!

始めは中くらい~やや簡単めな問題からスタートするので、特に最初の出だしは落ち着いて挑みましょう。

ゲームベースアセスメントでの評価指標

ゲームベースアセスメントでの評価指標

ゲームベースアセスメントの位置付けとしては、従来までの言語・非言語を軸とした適性検査では測定できなかった一連の知的活動に関わる基本能力を測定するものとされています。

具体的には以下のような能力が評価されることになります。

ゲームベースアセスメントの指標
問題解決能力
記憶力
注意力
視覚推理力
リーダーシップ
忍耐力
MENTAL AGILITY
NUMERACY

「MENTAL AGILITY」と「NUMERACY」は少し分かりにくいと思うで簡単に説明をしますね。

MENTAL AGILITY

MENTAL AGILITYというのは、敏捷性(びんしょうせい)という意味で、分かりやすく表現すると「早く正確に判断できる能力」と思ってもらえればOKです。

のりすのりす

仕事が「早く」できる人は魅力的ですが、質が悪かったら困りますよね?
なので、ベストは「仕事は早いし質も高い」ということで、MENTAL AGILITYではゲームを通してこの部分を見ていることになります。

NUMERACY

NUMERACYですが、こちらは「numerate(計算する)」という単語と「literacy(読解力)」という単語が組み合わさってできたもので、概念的なものなので和訳は難しいです。

イメージとしては、「数の仕組みを理解して実生活で最善の選択ができる能力」という感じに思ってもらえればOKです。

のりすのりす

例えば、1回100円の2種類のくじ引きがあるとします。
Aのくじ引きは、50%が当たり(1,000円の商品券)で50%がはずれです。
Bのくじ引きは、20%が当たり(1,000円の商品券)で80%がはずれです。
さぁ、みなさんはAとBどちらのくじ引きをやりますか?

おそらくほぼ全ての方がAのくじ引きを選ぶのではないでしょうか?

なぜですか?

それは、頭の中で計算をしてAのくじ引きの方が得をする確率が高いと判断したからですよね?

このように数字の仕組みを理解して最適な判断を下せる能力がNUMERACYということです!

ゲームアセスメントのゲームの種類と対策

ゲームアセスメントのゲームの種類と対策

ゲームは全部で20種類以上となりますが、その中でも選考によく使われるゲームは以下の9種類となります。

主なゲーム一覧
Numerosity
Flashback
Pathfinder
Digitspan
Puzzle picture
PortraitXT
Shapedance
Disco numbers
E-Motions

それぞれについて簡単に触れていきましょう。

Numerosity

Numerosityは、四則演算(足し算、引き算、掛け算、割り算)の暗算能力を測定するゲームです(制限時間:3分)。

制限時間内にどれだけ正確に回答できるかが試されることになりますが、ポイントは四則演算の記号(+、-、×、÷)を見間違えないように落ち着いて見ることです。

上の動画の最初の例の場合は、引き算をして答えが「7」となる数字を選べば良いので、「17」と「10」を選べば正解(17-10=7)ということになります。

個人的にトレーニングにおすすめなのは脳トレHAMARU 計算ゲームで脳トレ勉強アプリです。

アプリの「挑戦モード」では四則演算のトレーニングを楽しみながらできるので、アプリで暗算力を鍛えてからHireVueのゲームアセスメントに挑戦すると良いと思います!

のりすのりす

脳トレHAMARUはBGM選曲も豊富で楽しみながら暗算力を鍛えられます!!

Flashback

Flashbackは、記憶力と注意力を測定するゲームです(制限時間:3分)。

ゲームが始まると、一連の流れで図形が1つずつ表示されていきます。
図形が表示されたら「前の図形と同じかどうか」が問われるのでYesかNoで回答をしていきます。

始めの方は1つ前の図形との比較なのであまり間違えることは無いと思いますが、2つ前、3つ前となってくると段々と正答率が落ちてくるはずです。

各難易度で制限時間は60秒あるのですが、このテストではなるべく多く正答を出せた方がスコアが高くなるので、あまりじっくり考えすぎてしまわないように注意しましょう!

Pathfinder

HireVue_Pathfinder

Pathfinderは、問題解決能力を測定するゲームです(制限時間:5分)。

画面上に表示されたパズルに道筋が表示されているので、パズルを動かしながら道筋を繋げていくことが目標になります。

少し厄介なのがパズルは全て動かせるわけではなく、動かせないパズル(背景が灰色になっている)も存在するという点です。

まずは動かせないパズルの位置を把握してそこを起点として周りのパズルを動かして道筋を作っていくことがコツです。

Digitspan

Digitspanは、記憶力を測定するゲームです(制限時間:3分)。

画面に表示されたアルファベットと数字をアプリ上のキーボードで入力をしていくというゲームになります。

頭だけで記憶をしようとするよりも表示されたアルファベットと数字を口に出して繰り返してみると精度が上がることがあります。

Puzzle picture

Puzzle pictureは、記憶力と問題解決能力を測定するゲームです(制限時間:7分)。

制限時間が7分なので、他のゲームよりも長く感じるかもしれませんね。

このゲームは、PathfinderとDigitspanが組み合わさったような仕様になっていて、最初に表示された画像を記憶した後にパズルを動かして最初に表示されたイメージを再現していきます。

私の印象では、ここまでに紹介してきたゲームの中で最も難易度が高く感じています。

対策方法は、PathfinderとDigitspanの2つの対策と共通です。

PortraitXT

PortraitXTは、ワークスタイルの好みを測定するゲームです(制限時間:5分)。

ワークスタイルについて50問の質問が出されるのでそれらに回答していくことでAIによってワークスタイルが分析されていきます。

このゲームは性格適性診断のようなものなので何かしら対策をする必要もなく、淡々と質問に回答していくことで問題ありません。

Shapedance

Shapedanceは、注意力、敏捷性、視覚・空間把握能力を測定するゲームです(制限時間:3分)。

ゲームが開始すると何個のパターンの図形が1つの画面に表示されます。

その中で同じパターンの図形を選択していくゲームになります。

画面に表示されている図形は動いたり回転したりしていることもあるので、ゆっくりと落ち着いて見比べていきましょう。

難易度が上がると図形のパターンが複雑化していきますが、必ず1組は同じパターンになっている仕様です。

どうしても同じパターンの図形が見つけられない時は、複数を選択するよりも1つを選択する方が正答の確率が高いので覚えておくと良いかもしれません。

Disco numbers

Disco numbersは、記憶力と数字能力を測定するゲームです(制限時間:3分)。

画面に表示される数字の並びを記憶した後に、並び替えた数字の合計を計算していきます。

暗算能力も求められはしますが足し算のみなので、どちらかというと数字を記憶して並び替える方が個人的には難しい印象です。

Digitspanと同じように画面に表示された数字を口に出しながら記憶をした方が覚えやすかったりもするのでおすすめです。

E-Motions

E-Motionsは、感情認識力を測定するゲームです(制限時間:4分)。

ゲームが始まると5秒以内の短い映像が流れるので、映像に登場した人が「恐怖、嫌悪、悲しみ、怒り、幸福、驚き」のどの感情なのかを答えるゲームです。

このゲームのコツは、直観的に答えることかと思います。

「映像では喜んでいるように見えるけど、背景の映像を見ると本当は悲しんでいるのではないか?」など、裏を読み過ぎてしまうと逆にドツボにハマってしまいますので注意しましょう。

まとめ

今回はHireVueのゲームアセスメントの概要と対策について考察をしていきました。

最近ではゲーミフィケーションというワードがトレンドになっていますが、今回ご紹介したHireVueのゲーム選考についてもこのゲーミフィケーションに含まれるかと思います。

ゲームを通して普段の面接では測れないような能力が分かる一方で、就活生側からするとゲーム慣れしている人としていない人で差が付いてしまう可能性もあるので、しっかりと対策をしながら本番を迎えることが重要です。

ゲームアセスメントの情報などはまだまだ少なくて情報収集も大変かと思いますが、本記事が少しでもお役に立てば嬉しいです。