CRAが辞めたいと思う瞬間「施設からの理不尽な叱責」について考えてみる

CRAは色々な立場の人と接する分、ストレスがかかりやすい職種かもしれません。そのため、CRAを辞めたいと思ったことがある方もそれなりにいることかと思います。

今回はCRAを辞めたいと思う要因の1つともなっている「施設からの理不尽な叱責」について考えていきたいと思います。

はじめに

CRAが辞めたいと思う瞬間「施設からの理不尽な叱責」について考えてみる_はじめに

世間ではDIA(Drug Information Association)のクリニカルオペレーション・モニタリングワークショップやCRCあり方会議など、多方で日本の医薬品開発について議論がされています。

私もそれらにはよく参加させてもらっていて、非常に多くのことを学ばせてもらっています。

しかし、業界として向き合って考えていかなければいけないテーマの中にはオフィシャルの場では取扱いにくいテーマもあるは思いませんか?

例えば、今回のテーマである「CRAが受ける施設からの理不尽な叱責」について。

私はCRAとしてキャリアを積んできて当事者として経験をしたこともありますし、マネジメントの立場になってからも施設からの理不尽な叱責によって退職していくCRAを見てきました(今年も現時点で2名がその理由でプロジェクトから外れています)。


Twitter上でCRAの経験者を対象に実態調査をしてみると、4人中3人が施設から理不尽な叱責を受けた経験がありその頻度はかなり高頻度であることが分かります。

そして理不尽な叱責を受けた経験があるCRAは非常に多数であり、そのことがきっかけで精神的に追い込まれ退職をしていくCRAがいるのも事実です。

これからCRAになる方、目指している方に誤解が無いように伝えておきますが、こちらのアンケートからも分かる通り精神的に追い込まれて辞めるパターンは少数派なので過度な心配は不要ですよ。


「少数ではあるかもしれませんが無視はできないですよね」という趣旨です。

今回は施設側からの意見も聞くことが出来たので、私なりの考察をまとめていきたいと思います。

そして、大事なことを1つ。この記事では問題解決向けて前向きな議論をすることを前提に書いていますので、施設側に全て責任を擦り付けるものではないことを申し添えておきます。

CRAが理不尽な叱責を受けることによって生じる影響

CRAが理不尽な叱責を受けることによって生じる影響

まずは「CRAが受ける施設からの理不尽な叱責を受けること」がどのような影響を及ぼすかを簡単にまとめていきます。

と、その前に実はCRAの性格によっても影響度が異なることを抑えておく必要があります。このような感じです。


この中で①の反応の人が私の感覚では最も危険度が高く、精神的に病んでしまったり退職に繋がる恐れがあると思っています。

そのため今回は、①に属する人たちが理不尽な理由で叱責されたシチュエーションを考えていきます。

前置きが長くなりましたが本題に戻ります。

施設からの理不尽な叱責を受けた時の悪い流れ
施設から理不尽な叱責を受ける。
思い悩み、仕事の効率が下がる(再度の叱責を恐れて過度な自己点検等)。
業務過多になり更に精神的負担が増加。
退職あるいは異動
引継ぎ
施設から理不尽な叱責を受ける(以下、ループ)。

私が見てきたパターンでは上記のようなパターンが多かったです。

このようになってしまうと、以下のような影響が出てきてしまいます。

その結果及ぼされる影響
CRAの担当交代が高頻度で発生。その分、引継ぎの連携ミスのリスクが上がる。
本来注力すべき症例進捗管理に注力出来ずプロジェクト全体の進捗に影響が出る。
工数増加に伴う開発コストの増加。
CRAのパフォーマンスの低下。

業界の皆さんであればご存知の通り、日本の医薬品開発はグローバルから排除されつつあり、私たち日本の開発担当者はグローバルから排除されないためにはどうするべきかを本気で議論する必要があります。

上記では想定される4つの影響を挙げました。

efpiaの資料がとても分かりやすくまとめられているので、資料を使いながら少し詳しく考えていきます。

日本が解決すべき課題

efpiaの資料で語られている内容と同じく、「質」と「コスト」と「スピード」のうち、特に「コスト」と「スピード」について課題があると思っています。

その中身を見てみると、日本の医療制度の仕組み上なかなか難しい部分もあるのですが、私たちの力でもなんとかできる余地も残されていると感じています。

グローバルに日本のパフォーマンスが示せない場合、国際共同治験から除外されることも考えられ、ドラッグ・ラグやドラッグ・ロスに繋がる恐れもあるため、真剣に向き合わなければいけないのは言うまでもありません。

症例集積スピード

日本の1施設あたりの症例数は、世界と比較しても少ないことが分かります。

この主な要因は、日本は全国に医療機関があり症例が分散していることであると考えています(患者さんにとっては全国どこでも医療を受けられるのはプラスですけどね!)。

症例が全国に分散してしまっているのは、なかなか解決が難しい。

となると、私たちができることは候補症例を漏れなくピックアップすること。

そのために、症例のリクルートメントを施設にばかり頼り切りではなく、CRAが出来ることについてもしっかりと協力をしていくことが重要だと考えています(もちろん難しいのは重々承知していますがね…)。

CRCあり方会議でも症例のリクルーティングについて素晴らしい情報共有されており、依頼者側としてもしっかりと勉強をして活かしていく必要があります。

そのような中、理不尽な叱責により対応が増加してしまうと、症例のリクルーティングに集中できないような環境となってしまい、日本の医薬品開発にとってもマイナス要素となりかねません。

開発コストの増加

私は立場上、プロジェクトの工数管理をしていますが開発費に占めるCRAコストについては常に考えています。

理不尽な叱責が多い施設の担当CRAの様子を見ていると、やはりその対応に追われて工数が増加する傾向があり、場合によっては5施設担当できるところが4施設しか担当できないという状況もありました。

100例の登録に要する施設数及びCRA数引用:日本がグローバル試験から排除される日~最悪のシナリオを回避するための意識・行動改革~ 第18回 CRCと臨床試験のあり方を考える会議2018 in 富山

こちらの資料からも分かる通り、日本のCRA1人あたりの担当施設は海外よりも少なく、これはつまりCRAコストが他国よりも高いことを意味しています。

CRAコストの問題を解決するためには、「CRA1人あたりの担当施設数を増やすにはどのようにすれば良いのか」を考える必要があるわけですが、手間がかかる施設を担当してしまうとCRAのパフォーマンスが落ちてしまい結局担当施設数の増加には繋げられません。

無理矢理増加させてしまうと業務過多となり、CRAの精神状態が持ちません。これは絶対NG。

CRA1人あたりの担当施設数が少ない要因の1つには「対応に手間がかかるため」というのがあると考えていますので、ここを解決できれば健全な方法でCRAのパフォーマンスの向上に繋げられるのではないかと思っています。

一部だけではなく、全ての医療機関のセントラルIRB化や費用体系の統一化(あるいはFMVの導入)などだけでも対応のしやすさが改善されるはずです。

なぜ理不尽な叱責をされてしまうのか

なぜ理不尽な叱責をされてしまうのか

ここからは、MBAでも学んだ問題解決技法を使いながら「なぜCRAは施設から理不尽な叱責を受けてしまうのか」を考えていこうと思います。

原因分析

まずはロジックツリーを使って原因として考えられるものを洗い出していきます。

本来であれば、ここで院内CRC、SMO/CRC、CRO/CRA、依頼者を集めてブレインストーミングを行なって意見を出し合った後にKJ法を使用するのが良いかと思います。

しかし、今回は記事でお伝えしているので私がそれぞれの立場の方から意見を聞いた内容をロジックツリーに当てはめていきます(いつか界隈のみなさんとワークしたいですね)。

ブレインストーミングでは「自由な判断」、「アイデアの批判をしない」等が重要であるため、私が取捨選択をせずに頂いたご意見をそのまま反映していきます(情報提供者の特定を防ぐため若干の加工をさせてもらっています)。

なぜ理不尽な叱責をされてしまうのか_ロジックツリー

次に上記で抽出された①~⑨について、自責、他責、外因に分けていきます。

上から順番に「CRA/依頼者の問題」を自責、「施設の問題」を他責、「環境の問題」を外因とします。

問題解決においては、人のせいにはせずになるべく自責について向き合うことが重要であるため、上記の中でも自責にあたる①~③についてより深く掘り下げていきます。

なお、本質的な解決には④~⑨についても考える必要があるわけですが、ここでは一旦置いておきます。

なぜキャラクターが施設に受け入れられないのか

なぜキャラクターが施設に受け入れられないのか_ロジックツリー

大まかに「本人の問題」と「会社の問題」に分けて考えてみました。

「⑤上司がしっかりフォローできていない」というのは、キャラクターが―施設から受け入れられていないと察知して、早期に対策を取っているかどうかという意味で挙げました。

どうしても人には合う合わないがあるので、それを見極めて炎上する前に早期に担当交代に踏み切る必要もありますがその判断が遅いことや、逆にCRAから相談を受けた際に具体的な対策を提示せずに様子見で放置している状況を想定しています。

なぜ施設に対して理不尽な対応を取ってしまうのか

DMでCRCさんから頂いた実際にあった事例を総合して考えてみると、候補症例についてしっかりと探しているにも関わらず何故いないのかを問い詰めてきたり、CRAと性格が合わないCRCさんに対して、パネルの症例を回さないなどの圧力をかける等の事例があるようでした。

私は依頼者側にいるので、理不尽な叱責は圧倒的に施設→依頼者/CROが多いと思っていましたが、アンケートの結果からも分かる通り、約半数は依頼者側からも理不尽な𠮟責を受けたことがあるという回答になっています。

この結果から、依頼者側も自らの行いを見つめ直さなければいけないことが分かりました。

「え?なんで?施設に理不尽な叱責なんてしてる訳ないでしょ…むしろ施設側でしょ…」と思われる方も多いと思います。

しかし、施設側のお話を聞いてみると大半はこちらが無意識のうちに理不尽な𠮟責となってしまっている印象を受けました。

例えば、症例が思うように入らなくて施設に質問責めをしてしまう…というシチュエーションは残念ながら確かに想像できてしまいますからね。

施設に対して理不尽な叱責をそもそも依頼者側からしているのであれば、その対応について不満を募らせており施設→依頼者側に対する理不尽な𠮟責にも繋がったという可能性も考えられます。

では、なぜ施設に対して理不尽な対応を取ったのかを考えていきたいと思います。

施設に対して理不尽な対応を取ってしまうのか_ロジックツリー

「理不尽な叱責」というのは、パワハラ行為に該当します。それは社外に対して行ったとしても同じです。

大事なのでもう一度。理不尽な叱責は立派なパワハラです。

本人にはこのパワハラ行為に対する認識が欠如していたこと、そして会社がパワハラ研修をしっかりと行っていなかったり、行っていたとしても不十分であったことが考えられます。

また、パワハラに対しての認識が十分あったにも関わらずパワハラ行為に及んだのであれば、例えば業務過多や依頼者からのプレッシャーによって精神的圧力を受けており、その焦りなどからパワハラ行為に及んだ可能性も考えられます。

しかし、私の周りを見る限りでは大抵は依頼者/上司からの無茶ぶりな対応を指示され、それを施設に伝えた結果、施設側から見たら「理不尽な叱責」に繋がっているようように思います。

いずれにせよ、対策すべきことであることは言うまでもありません。

なぜ施設への配慮が足りなくなるのか

なぜ施設への配慮が足りなくなるのか②_ロジックツリー

これについては以前に「できるCRA」を目指すには?現役CRCさんとポイントを考えてみるの記事でも話題に出しましたが、そもそも配慮が足りていないという認識すら持っておらずに気が付いた時には嫌われているパターンも考えられるかと思います。

また、誰でも始めから100%配慮出来る人はいないので、失敗を共有して自らの行動を振り返ることが重要だと思います。

配慮が無くて反感を買われている状態ではこちらが理不尽な叱責を受けるリスクがどうしても高まってしまいます。

④、⑥、⑨については他の原因分析の内容と重複するので赤字にしてあります。

原因の優先順位付け

それぞれの項目について考えられる原因を挙げてきましたが、ロジカルシンキングではこの後のフェーズとして原因の優先順位を付けていきます。

一度原因として抽出したものをまとめてみると…

原因の一覧
①CRAが施設との適切な接し方を分かっていない。
②他人を不快にする言動や行動がある。
③自分の否を素直に受け入れられない。
④CRAへの教育が足りていない。
⑤上司がしっかりフォローできていない。
⑥チームに医療現場での経験者がいない/不足している。
⑦CRAがパワハラに対する意識が欠如している。
⑧CRAの施設との連携の大切さの認識が欠如している。
⑨CRAに精神的余裕が無い。
⑩CRA本人への教育が足りていない。
⑪CRAに業務過多を強いている。
⑫リソース配置が不適切。
⑬依頼者がCRAに理不尽な指示を出している。
⑭依頼者のCRA経験の不足。
⑮グローバル/上層部からの圧力。
⑯CRAが配慮すべきポイントを分かっていない。
⑱相手の立場に立って考える習慣が無い。
⑲社内での事例の共有が不足している。

もちろんこれら全て対策するのも良いのですが、費用対効果も意識しなければいけません。

ここでは、「効果の大きさ」と「対策のしやすさ」の観点から優先順位付けをしていきます。

原因別優先順位付け

この結果から、以下の3項目に絞って具体的な対策を立てていきます。

優先的に対応する事項
⑫リソース配置が不適切。
⑬依頼者がCRAに理不尽な指示を出している。
⑯CRAが配慮すべきポイントを分かっていない。

理不尽な叱責を受けないための対策

理不尽な叱責を受けないための対策

今回は原因についてマトリックス図法を使って優先順位付けをして3つをピックアップしましたが、例えば連関図法を使っても良いのかもしれません。

また、この後は対策について挙げてみますが、こちらも実際に対策を実行するときはアローダイアグラム法などで対策工程を視覚化して整理をする方が良いかと思いますが、記事が更に長文化してしまうのでここではそこまでは行わず対策を記載していきます。

「リソース配置が不適切」についての対策

一番手っ取り早く効果が高いのはCRAの担当交代かと思います。

要因は様々考えられますが、担当CRAに問題がある場合については、担当を交代することで一気にその問題を取り除けることになります。

理不尽な𠮟責を受けてからでは、冒頭でも述べた通りCRAが精神的ダメージを負って退職に追い込まれてしまう恐れがあるので、その徴候が見られる段階でのアクションが重要だと思っています。

私の経験上、理不尽な叱責による精神的ダメージは累積して溜まっていき、ある一定のラインを超えたら崩壊してしまうイメージです。

人によって閾値は異なりますが、その閾値に達する前に察知する必要があるので私の場合はなるべく面談や日々の雑談などからCRAのお話を聞くように心掛けています。

ただし、この方法には問題点もあります。

それは、「施設の理不尽な𠮟責の原因がCRAではない場合は後任者も理不尽な叱責に悩まされること」と「CRAを育成するという観点では根本的な解決方法ではないこと」です。

そのため、この対策のみでは不十分であることは念頭に置いておく必要があります。

リーダーとして考えておくこと
理不尽な𠮟責による精神的ダメージが蓄積する前に察知する方法
担当交代という対策が妥当であったかの評価方法
担当CRAが原因ではなかった場合に取るべき次のアクションプラン

「依頼者がCRAに理不尽な指示を出している」についての対策

これは、私がCROでCRAをしていた時にもよく依頼者に対して思っていたことです。

今は逆に依頼者の立場にいるわけですが、こちらの立場に立ってみるとなぜそのようなことが起きているのかが少し見えてきました。

私が見てきた理不尽な指示を出しているシチュエーションの一例をご紹介しておきます。

依頼者から理不尽な指示が出されるパターンの一例
依頼者側の担当者のCRA経験が浅く、現場のことを知らずに指示を飛ばしているパターン。
依頼者側の担当者は問題無くても、裏方にご意見番のような人がおり、その人の意見に引っ張られて理不尽な指示を飛ばしてしまうパターン。
依頼者は試験の成功のみを考え指示をし、CROが現場に即した指示に最適化するはずがそのまま施設に指示を飛ばしてしまうパターン。
グローバルからの納得が得られず、そのまま指示を飛ばしてしまうパターン。
依頼者側では根拠があって指示をしているが、CROにうまく伝わっておらず理不尽だと思われてしまっているパターン。

全てしっかりと考える必要があるのですが、上から3つ目のパターンは結構見かける気がします。

基本的には依頼者側では、「施設がやりやすいように」というよりは「試験が成功するように」という部分にフォーカスする人が多い印象です。

つまり、依頼者(弊社の場合ですが)の中では一定数、以下のようなイメージの方がいるようにも感じています。

  • 依頼者は試験が成功するために必要なアクションを指示する。
  • CROは、その指示が現場に即したものになるよう最適化して指示をする。

依頼者がCROに対して期待しているパフォーマンスには、「現場のスペシャリストという観点からの提案」も含まれているものと思われますが、CRO側のリーダーの力量が無いと最適化をせずにそのままCRAに指示を出してしまったり、依頼者と交渉をしないという状況になってしまっています。

依頼者側が考えておくべきこと
CRA経験が少ないリーダーが出す指示の質は適切か。
社内の意思決定のフローが健全か。
指示の背景や根拠について納得感がある説明が出来ているか。
CRO側が考えておくべきこと
現場のスペシャリストとして「提案できるCRO」になっているかどうか。
依頼者の指示について根拠までしっかりと確認をし、間違っている場合は指摘をしているか。
CRAが施設にどのように伝えているか管理/フォローが出来ているか。

概ね上記のようなことを考えながら具体的なアクションを設定すると良いのではと思っています。

「CRAが配慮すべきポイントを分かっていない」についての対策

この部分については、CRCさんから忌憚の無いご意見を頂くことも重要だと思っています。

やはり、通常の業務の中ではモヤモヤしていていもなかなか口に出せて言えないこともありますが、Twitterのような匿名のSNS上では忌憚の無いご意見を聞くことが出来ます。

Twitterで企画したお茶会でもCRCさんと「CRAの配慮」をテーマにお話をさせてもらいましたが、あのような事例を蓄積していき、チーム内で共有していくことが大切だと思っています。

また、会社内にCRCさんからCRAへ転職された方もいると思いますので、勉強会を開いてもらったり、もしいなければCRCさん(SMOなど)にお金を払って依頼をして勉強会を開いてもらうのも効果的ではないでしょうか。

ちなみに…Twitter内のコンテンツのクオリティは有料コンテンツ級なのでおすすめです。

現実の話も少し

問題解決をしていくためには、なるべく自責として考える方が議論が前に進むため依頼者側としてできることをまとめていきました。

しかし、現実には依頼者側ではなく理不尽な叱責の原因が施設側にある可能性も大いに考えられます。

施設側でも「理不尽な𠮟責」について議論が進むとお互い気持ち良く仕事が出来ると思いますし、更には日本の医薬品開発がグローバルと肩を並べるレベルまで押し上げる一助になるのではと期待しています。

ちなみに、施設側も何もやっていないわけではなく、例えばTwitterで仲良くさせてもらっている方の施設では依頼者側の意見を投稿できる取り組みをされているのも聞いています。

施設が取り組むべき問題について前向きに検討して下さる仕組みを作られていて正直感動しました。

このような流れが広まってくれるともっともっと日本の医薬品開発は良くなっていくのでしょうね。

一方で、この問題は根深いのでなかなか直ぐに改善に向かうとも考えにくいです。

どうあがいても無理な時もあるかと思います。そのような時は、【我慢なんて不要!】CRAを辞めたいと思った時に私が考えていたことの記事でもお話しましたが、施設からの理不尽な𠮟責を受けて精神が壊れてしまうくらいなら無理に留まる必要はないと思います。

その場から離れるのは逃げではなくて次のステップに行くための前進なのですから。

まとめ

今回は依頼者視点からCRAが施設から理不尽な叱責を受けることについて原因分析と対策を考察してみました。

本来はこれらの作業は多角的な視点で考えることが重要で施設側と依頼者側が一緒になって考える方がより精度が高く効果的なアクションが導き出されます。

今回は依頼者側で直すべきこと、対応すべきことを考えていきましたが、施設側でも同じように検討がなされればお互いにとってより良い環境になるのではないでしょうか。

Twitterのような匿名のSNSだからこそ成し遂げられらこともあると思うので、引き続きツイッタランドの皆様、よろしくお願いします!