6年間も薬学部に通い国試も頑張りやっとの思いで就いた薬剤師の仕事。
しかし、実際に働いていると思い描いていたイメージとは違っていて薬剤師1年目から後悔する人も多いようです。
そこで今回は、1年目で薬剤師を辞めたいと思った方のために、原因別の解決策やキャリアプランについて考えていきたいと思います。
●薬剤師を1年目で辞めてしまっても大丈夫か。
●辞めたいと思った時の原因別解決方法。
製薬会社の臨床開発職としてかれこれ10年以上働いています。X(旧Twitter)でのフォロワー数は6,100人程。今回も元薬剤師のしょうこさんにお話を聞かせていただきました!
薬剤師を1年目で辞めてしまっても大丈夫か
何よりも気になるのはやはり「1年目で辞めてしまっても大丈夫なのか」というところですよね。
実際のところは、新卒で入社をしてから3年以内は第二新卒という括りで転職が可能なので1年目で辞めてしまったとしても転職先が無いということにはならないでしょう。
実際にファルマスタッフでの求人検索でも第二新卒歓迎の案件が見つかるので、転職エージェントのサポートを受けながらしっかりと対策を取ることで薬剤師1年目であっても転職が可能です。
ただ、第二新卒での転職を目指す場合には、面接で先方が納得できるような転職理由を用意しておく必要があるなど転職難易度が上がる場合もあるので、本当に今転職が必要なのかを冷静に考えてみることも重要です。
本記事では、今本当に転職すべきかを含めて1年目で転職する場合にはどのようなことに気を付けたり準備をしたら良いのかをご紹介していきます。
冷静に考えた上でもそれでも転職をするということであれば、本記事でご紹介する転職時のコツも参考にしながら挑戦してみて下さいね!
1年目で転職をする前に考えておくべき5つのポイント
この記事を読まれている方の大半が今の職場を辞めたいと思っているかと思います。
気持ちがどうしても転職に偏りがちだと思いますが、まずは転職を決断する前に以下の5つのポイントについて考えてみましょう。
それでも気持ちが固まっているようであれば、むしろ転職をして前に進むことをおすすめします。
薬剤師という仕事が好きか(自己分析)
まずは始めに考えるべきことは、以下の2つです。みなさんはどちらですか?
- 薬剤師という仕事自体が合わないので辞めたい
- 今の職場が合わないので辞めたい
薬剤師に限らずどの職業でも言えることですが、仕事には適性があるため、じっくりと自己分析をしてみて今のみなさんの状態がどちらなのかを見極めるところから始めてみましょう。
薬剤師という仕事自体が合わないので辞めたい場合
薬局実習や1年働いてみて薬剤師としての仕事が色々と見えてきたかと思います。
人によっては思い描いていた薬剤師の仕事と違ったという方もいるでしょう。
しかし、せっかく高い学費を払って薬学部に6年間も通って国試も頑張って勝ち取った薬剤師なのに無駄にしたくないと思う方も多いですよね。
ただ、薬剤師以外の仕事でも薬剤師免許が活かせたり、薬剤師としての知識を活かして働ける職業もあります。
無理をして薬剤師の仕事を続けるよりは一度違う景色を見てみるというのも良いのではないでしょうか。
薬剤師免許を持っていればまた薬剤師に戻ることもできますしね!
その他、メインでは別職種で働きながら土曜日は薬剤師のお仕事をしているという方もいますよ!
「こんなはずじゃなかった…」 調剤や患者さんの対応をしながら、そんな言葉を心の中でつぶやいている薬剤師の方、結構多いのではないでしょうか。 薬剤師の仕事は世間が思っているより激務なので、就職してから思い描いていた生活との …
今の職場が合わないので辞めたい場合
今の職場での環境が悪いと薬剤師という職業自体が嫌になってしまうこともあるかと思います。
本当に薬剤師が嫌なのか、それとも薬剤師という仕事は好きだではあるものの今の職場の環境が嫌なのかを見極めることは重要です。
もし、薬剤師という仕事自体は好きなのであれば薬剤師として別の職場に転職することで状況が大きく改善する可能性が出てきます。
病院から調剤薬局(逆もしかり)と切り替えてみるのも良いかもしれませんね。
本記事では今の職場の状況を改善するためのポイントもご紹介していきますが、それを読んでも「無理そうだな」と思った場合には転職を検討しましょう。
転職が自己成長に繋がるか
転職をするからにはやはり前向きな転職をしたいものですよね。
薬剤師1年目で辞めたいと感じるポイントは様々ありますが、薬剤師に限らず学生生活から社会人へ切り替わる時には環境が大きく変化するため、その分ストレスも大きくかかります。
厚生労働省の新規学卒就職者の離職状況によると、新卒1年目の離職率は約11~12%程で推移しており、3年目まででは実に約30%近くの方が離職をしているというデータがあります。
このように新卒3年目までの離職というのは世間的に見てもそれなりに多いのですが、大切なことは転職をして自己成長に繋がるかどうかという点です。
例えば、以下のような状況であれば転職が将来的にプラスになると考えられます。
●所属している会社では手厚い教育をしてもらえない場合
→転職をすることで、丁寧に教育してもらうことができれば、薬剤師としての経験の蓄積速度、蓄積量にも差が出てきます。
●パワハラやセクハラがひどい場合
→転職をして精神的に落ち着いた環境下で仕事をすることで、プレッシャーからのミスが減り”仕事を学ぼう”という意識の向上に繋がります。
●今の仕事にやりがいが持てない場合
→やりがいを持って仕事をする場合とそうでない場合では、仕事の質に大きく影響してきます。よりやりがいのある仕事でモチベーションを高められるのであれば将来的にプラスに働きます。
もちろん、上記以外にも転職がプラスになるパターンは色々あるので、転職をすることで「モチベーションが上がるか」、「前向きになれるか」というポイントを意識してみると良いと思います。
時々、転職することを「逃げ」だと感じてしまう方もいますが、転職をすることで前向きになれるのであれば逃げではなく「前進」なので気負い過ぎないようにしましょう。
辞めたいという気持ちが一時的なものではないか
社会人として仕事をしていると必ずと言って良いほど嫌な出来事は起こります。
そして、その時に「辞めたい」と思う瞬間が来ることもあるでしょう。
「辞めたい」という思う瞬間があることはごく自然なことなのですが、問題はその先、実際に転職をすべきかどうかという点ですね。
薬剤師の場合はミスや過誤を起こしてしまった時や接客で嫌な思いをした時などに「辞めたい」と思う方が多いかと思いますが、その気持ちが一時的なものなのか、それとも継続しているものなのかをしっかりと見極めることが大切です。
時間の経過で解決していく問題もあるため、「辞めたい」と思った時には数日後にもう一度思い返してみて気持ちを整理してみましょう。
薬剤師の仕事は人の命や健康に関わる仕事なので、ミスは許されません。 とはいえ、薬剤師も人間です。時にはミスをすることだってありますし、ミスをして辞めたいと思うことだって普通です。 そこで、今回は薬剤師から企業へ転職をされ …
薬剤師の同級生などと比較してどうか
薬学部時代の友達や同期の薬剤師の状況を見てみると自分自身を客観的に評価できるのでおすすめです。
みなさんが薬剤師を辞めたいと感じている要因(例えば、先輩が仕事を丁寧に教えてくれず精神的に辛いなど…)が他の同期の薬剤師でも同じことで悩んでいるか聞いてみるのも良いと思います。
同期の薬剤師から「自分は違うけど~」という返事が多い場合は、みなさんの職場の環境が悪く転職をすることで状況が改善する見込みがあります。
逆に同期の薬剤師のほとんどがみなさんと同じ悩みを抱えていた場合、薬剤師として他の薬局や病院に転職をしたとしても状況はあまり変わらない可能性があります。
その場合は、薬剤師以外の職種への転職をするか今の職場で状況が改善するよう対策をするかの選択肢になります。
1年目の転職が現実的かどうか
1年目での転職は問題が無いか、大丈夫かという観点では「大丈夫」というお話をしました。
しかし、転職後に目指している職種や現在のみなさんの状況によっては難易度が上がる可能性があります。
そのため、今のみなさんの状況で転職がどの程度現実的なのかを知っておく必要があります。
ただ、自分ひとりで転職が現実的なのかを考えることはほぼ不可能なため、ファルマスタッフのような転職エージェントを利用しながら状況を整理しておくと良いでしょう。
転職エージェントは今すぐに転職をする気が無くても情報収集のために利用をするというやり方もあります。
使えるものはうまく賢く使っていきましょう!
薬剤師1年目に多い転職理由
1年目の薬剤師で転職をしたいと思うきっかけとなる理由について触れていきたいと思います。
理由に触れると同時に対策についてもお話をしていきますが、対策を読んでみて「これならいけそうだ」と思うか、それとも「これをやったとしても無理だな」と思うかを意識して読んでみて下さい。
「これをやったとしても無理だな」と思った場合には、転職を検討しましょう。
人間関係が悪く職場の雰囲気がギスギスしている
自分が直接関わっていなくても、他の誰かが対立して派閥ができていたり、誰かが機嫌悪く当たり散らしたり黙り込んでいたりすると空気が悪くなり職場環境が悪化します。
職場の空気がどんよりと重く、特に新人は余計に気を遣うので、いるだけで疲れてしまいますよね。
従業員数の多い病院や薬局では、個人間の小競り合いが周囲に及ぼす影響は薄まるものの、派閥ができやすく、小規模薬局では1人嫌な人がいたり、合わなかったりするだけでも薬局全体の空気がピリピリしやすい傾向にあります。
環境を変えてしまえば解決することが多いため、薬局のように異動が叶う職場なら願い出てみましょう。
上司や先輩薬剤師のパワハラ・セクハラがある
職場によっては上司や先輩薬剤師の力が強く、パワハラ・セクハラまがいな発言や行動などで悩まされている方もいることでしょう。
我慢をし続けてしまうと精神的にも負荷が大きいため、なるべく早めの対処が重要です。
とはいえ、状況によっては上司や先輩からの報復が怖くて我慢せざるを得ないという方もいるかもしれません。
「解決のポイント」では職場内での解決を目指すポイントをお伝えしますが、職場内で改善が見込めないような状況であれば、すぐにでも転職を検討することをおすすめします。
相談の順序としては、「人事部やパワハラ・セクハラをしている方の上司」→「職場のハラスメント専門窓口」という順番を推奨します。
いきなりハラスメント専門窓口に相談をしても、まずは相談できる上司に相談することと言われることが多いためです。ただ、もちろん相談できる上司がいない場合には、すぐにハラスメント専門窓口を利用するというのも手です。
いざという時のために、LINEやメールは保存して証拠を残しておくことも重要です。
給料や教育環境などの待遇面に不満がある
給料面については、【給料が上がらない時の対策】薬剤師としての賢い立ち回りをご紹介!の記事でも触れましたが、特に病院薬剤師が不満に感じるポイントです。
病院薬剤師の場合、経験年数が積み重なれば年収が上がっていきますが新卒時ではドラッグストアの薬剤師などと比較するとどうしも低い傾向にあるため不満に感じる方も多いようです。
また、企業所属の場合は教育研修制度が整っている会社も多くありますが逆に教育研修制度がしっかりと整っていない環境ではろくに教育を受けられずにストレスばかり溜まってしまうことも…
みなさんにとって重要視するポイントが「年収」なのか「教育環境」なのか、それとも別のこと(例えば、「やりがい」など)なのかを整理してみましょう。
「年収」がモチベーションに繋がり重要だと考える場合には、ドラッグストアの薬剤師や企業への転職を視野に入れてみましょう。
夜勤や休日出勤がありライフスタイルが変化した
病院では夜勤が、薬局では休日出勤が発生することがあります。
当番制かシフト制の中で全員で平等になるように組まれているはずではありますが、頻度によってはプライベートや健康面に大きな影響を及ぼします。
新卒1年目の場合は、学生時代とのライフスタイルの変化が大きく最もストレスがかかる時期ですので薬剤師を辞めたいと思う理由として挙げる方も多い傾向にあります。
特に夜勤や当直については体にも負荷がかかるので退職理由に挙がりやすいのですが、夜勤にも色々で、「暇なので仮眠室でずっと寝ている」という人もいれば「度々呼び出しがかかるので満足に睡眠がとれない」という人もいるので施設によっても状況が異なると言えます。
ただし、薬剤師の夜勤がつらいと感じたら?キャリアの選択肢を考察!の記事でもお話したように、夜勤で体調を崩してしまっているようなら悪化する前になるべく早めに転職をすることをおすすめします。
病院で働き続けることを考える場合には、夜勤のメリットを考えてみるのも良いでしょう。
夜勤があれば、貴重な平日の昼間を空けることができたり、夜勤手当によって収入的に安定することもあります。
メリットとデメリットをしっかりと天秤にかけて考えてみましょう。
接客に疲弊してしまった
これからの薬剤師に求められている大切な仕事、その1つが服薬指導です。
厚生労働省は、薬剤師による患者の抱える服薬上の問題解決に期待を寄せていますから、これからますます薬剤師に求められる対人業務は増えていくでしょう。
しかし、この対人業務、すなわち接客が苦手という人が薬剤師には非常に多いんですね。なぜなら、患者相手の接客というのは普通の接客よりもクレームのリスクが高いのですよね。
相手が厄介でなくても、知識や経験が少ないが故に「質問に答えられなかったらどうしよう」と不安になってしまうこともありますよね。
薬剤師である以上は、やるしかないと割り切るしかありません。
それが難しいのなら、企業なら接客はしなくて済みますが、せっかく頑張って国家試験に受かって薬剤師になったのです。
薬剤師のままでも環境を選べばうまく馴染めるかもしれません。
病院は忙しくても、薬局のように1秒でも早く出せとばかりに待ち構えている患者はほぼいません。
薬局は病院よりも処方が軽い傾向にあるため、ミスした場合のリスクは病院よりも高くありません。
病院どうし、薬局どうしでも患者層や環境に違いがあるので、その辺りのポイントも考慮してみると良いでしょう。
突発的な残業が多く疲弊してしまった
世の中の平均残業時間は20時間と言われています。
この業界にいる以上は、インフルエンザや花粉症の時期など、繁忙時には平均を大幅に超えてしまうことも覚悟しなければなりません。
どのような業界にも繁忙期はあるので仕方ないのですが、ベースが平均を超えているようならとてもつらいことでしょう。
しかし、薬剤師の業界の最もつらいところは、残業した“時間数”ではありません。
他の業界と違って今日発生した仕事のほとんどは今日が納期。
にも関わらず、いつ、どんな処方箋がどれだけ来るか、当日の直前になるまで分からない点だと思います。
「今日は久しぶりに仕事が終わったら友達とご飯に行くんだ!」なんて楽しみにして仕事も片付けておいたのに、当日とても忙しくてとても定時に上がれそうにない…とかではストレスも貯まりますよね。。
すべて患者さんの都合に振り回され、自分で自分の働き方をコントロールできないのが薬剤師の仕事です。
この傾向は特に面処方を多く受けている薬局に強く、総合病院前の薬局ならば少しマシなってきますので、転職を考えるのであればその辺りのポイントも考慮してみましょう。
1年目での転職で不利にならない転職理由
1年目での転職は前職の退職理由によって不利になる場合と不利にならない場合があります。
不利になる場合は、「上市との性格が合わない」や「怒られて嫌になったので」というような第三者的に聞いても「これはちょっとなぁ…」と感じる理由が多いのですが、不利にならない場合は少しイメージがしにくいですよね。
考え方のコツとしては、”転職をすることで解決できる理由なのかどうか”というポイントなので、転職理由を考える時にはその辺りを意識して考えてみると良いでしょう。
いくつか例を出しながら解説をしていきます。
労働環境によって体調不良になった
前職で夜勤等が続いていたり、少ないリソースで仕事を回していて残業が続いたりして体調不良になってしまった場合には転職に不利になりにくいでしょう。
ただし、労働環境ではなく「持病が悪化して体調不良になった」という場合には注意が必要です。
採用側としては、持病が悪化して体調不良になって前職を辞めたと聞くと、「うちに来たとしても体調不良ですぐ辞めてしまうのでは…」という懸念が生まれてしまいます。
体調不良は体調不良でも、あくまで前職の労働環境によって起こった体調不良であるということを誤解なくしっかりと伝えるようにしましょう。
セクハラやパワハラにあった
こちらの理由も「転職をすることで改善が見込める理由」に分類されるため転職では不利にならないでしょう。
ただし、こちらも伝え方が重要で、例えば少しのことでも「セクハラだ、パワハラだ」というタイプの人だった場合、企業としては採用を躊躇ってしまうことでしょう。
そのため、可能であれば具体的にどのようなことをされたのかまで触れると先方に「さすがにそれはセクハラ/パワハラだよね」と思ってもらえて納得してもらえます。
人によってはあまりその辺りに触れたくない方もいるかと思うので、その場合には「パワハラ/セクハラにあった」以外の転職理由を探す方が無難かと思います。
会社の経営方針の転換
会社の業績が悪くなったり合併などがあったりすると会社の経営方針が大きく変わることがあります。
みなさんが新卒として就職/入職した時の条件からかけ離れてしまうこともあるでしょう。
そのような場合は、転職をすることで条件に合う職場を選ぶわけなので「転職をすることで改善が見込める理由」に分類されます。
具体的にどのような点が変わったのかはしっかりと説明できるようにしておきましょう。
1年目での転職に失敗しないために考えるべき注意点
1年目で転職を考える時には、転職に失敗しないためにいくつか考えておくべき注意点があります。
今からご紹介するポイントを注意することで、転職の失敗や将来のキャリアプランの失敗を未然に防ぐことができるのでじっくりと考えていきましょう。
1年目での転職の場合は転職難易度が高くなる傾向にありますが、しっかりと注意点を抑えて対策をしておくことで転職成功確率も上がります。
薬剤師からのキャリアチェンジで製薬会社などの企業を考えている方からご連絡を頂くことがよくあります。 そこで、今回は薬剤師から企業未経験でも転職が可能なのかをご紹介していきたいと思います。 この記事で分かること ●薬剤師か …
転職の理由をうまく伝える必要がある
どんなに前の職場がブラックでも、他人の人間関係トラブルのとばっちりをくらい、自分に原因がなかったとしても、転職先の採用担当には真実はわかりません。
自分に原因がないことをアピールしようと前職の状況について熱心に伝えても、かえって「何かあると会社や周りの人のせいにする、他責思考の人」という印象を与えてしまう可能性もあります。
伝え方がとても難しいので、面接や経歴書に書く転職理由については転職エージェントに相談し、しっかり対策を立てましょう。
1年目でも簡単に採用してくれる職場・企業には要注意!
企業にとって中途採用のメリットは、ある程度経験を積んだ即戦力を迎えることができる点にあります。
毎年多くの新卒を採用しているとはいえ、十分な戦力となるまでには数年かかるからです。
即戦力にならない1年目を採用するメリットは少なく、転職においては不利になってしまう場面もあるでしょう。
にも関わらず、簡単に採用してもらえる職場はまさに「猫の手も借りたい」状態かもしれません。
もし内定を貰えても、実際の就労環境について慎重に調査して結論を出す必要があります。
逆に簡単に採用されるわけではなく、しっかりと用意周到に準備してやっと転職できるくらいの方が地雷率は下がる傾向にあります。
友人からの評判や場合によっては口コミサイトやSNSの情報なども駆使して情報収集してみるのも良いでしょう。
最終的には「入ってみなければ分からない」ということになりますが、出来る限りのことはしてみることをおすすめします。
これが最後の転職のつもりで転職活動する
1年目の今転職して、以降転職がしばらくなければ以降もし転職活動をすることがあっても、さほど影響はしないでしょう。
しかし、転職や異動を繰り返していると、必ず採用面接でそこを突っ込まれます。
採用する側からしたら、長く働いてくれる優秀な人材が欲しいので、異動や転職が多いと、
「うちもすぐ辞められてしまうのかな」
「何か嫌なことがあるとすぐに異動希望を出して、振り回されるのでは」
「こんなに職を転々としているのは、何か問題があるからでは」
とマイナスなイメージを持たれてしまうからです。
もちろん一番最初に選んだ職場で大ハズレを引いてしまうことだってあるので1年目で転職せざるを得ないほど追い込まれてしまうこともあります。
でも、これから先「キャリアアップ」以外の理由で転職をしないよう、覚悟を決めて職場は慎重に選びましょう。
まとめ
今回は1年目で薬剤師を辞めたいと思ってしまった方向けに状況別に対処方法についてお話をしていきました。
こちらの記事で紹介した対処法は一般的な方法なので、皆さんの状況次第ではこの記事の通りに実行できない状況というのも多々あるかと思います。
そのような場合は、転職という選択肢を選ぶのも1つの手です。
もちろんメリットばかりではなくデメリットもありますが、そのまま我慢をして精神を消耗してしまうよりも絶対にマシです。
「せっかく薬学部に通わせてもらって両親に悪い」という思いもよぎるかもしれませんが、精神を病んでしまって元気ではなくなってしまった皆さんを見る方がご両親にとっても良くないことだと思いませんか?
薬剤師を続けるも、薬剤師の経験を活かしてキャリアチェンジをするも、皆さんにとってベストな選択していただくことを望んでいます!
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