
私は、2020年の6月頃よりTwitterを本格的に運用し始め、22卒で臨床開発職を目指す就活生のサポートをしてきました。
ありがたいことに多くの就活生から内定の報告を頂くことができたのですが、今回は主に製薬メーカー/CROから内定を貰った22卒の就活生を対象に行ったアンケート結果から臨床開発職の内定を貰った就活生は一体どのような就活をしていたのかを分析していきたいと思います。
なお、本記事は、データの分析だけではなく、22卒からこれから臨床開発職を目指す就活生に向けてのメッセージもご紹介していますので、これから臨床開発職を目指される方は是非ご覧下さいね!
今回のアンケートの協力者について
今回は、私に内定報告をして下さった就活生の中からランダムでアンケートの依頼をさせていただき、製薬メーカー内定者13名、CRO内定者16名、その他の内定者2名の合計31名の方からご回答いただきました。
私からアンケートを送付させていただいた方以外にもアンケートのご協力を申し出て下さった方も何名かいらっしゃいました。
まずは冒頭にてアンケートにご協力下さった皆さんに御礼をさせていただきます。
就活時の所属
まず始めは、内定者の所属についてまとめたデータになります。
製薬メーカーでは、そもそも学部生の募集はしていない会社がほとんどということもあり、アンケートにご協力いただいた方は、全員6年制薬学部or修士のいずれかでした。
内定者数をより詳しく見てみると、面白いことに、6年制薬学部、4年制薬学部(修士)、非薬学部(修士)がそれぞれ均等にいました。
製薬メーカーというと、薬学部出身が有利ではないかと思う就活生も多いかと思いますが、非薬学部の方もしっかりと内定が出ているので、目指されている方は希望を持って頑張ってみて下さい!(私も非薬学部でした!)
一方で、CROを見てみると、6年制薬学部の割合が大きいことが分かります。
そして、意外だったのが、学部卒予定の方の割合が多かったことです。私の印象では、学部卒の割合は非薬学部修士卒の割合と同じ位だという体感でしたが、今回のアンケート結果を見てみると、6年制薬学部に次いで多くの内定者が出ていました。
内定者の分布を経時的に追っている訳ではないので、最近のトレンドなのかは分かりませんが、CROに関しては学部卒の方にもしっかりとチャンスがあることが伺えます。
就活開始時期
就活を始めた時期については、メーカー、CRO内定者共に大半の方は遅くとも2020年夏頃~という結果になりました。
2020年6月以前から就活を開始していた方は、どちらを見ても大体内定者の1/4程ということを考えると、6月までに開催した「就活生のための臨床開発セミナー」にご参加いただいている方はスタートダッシュを決められていると言えるでしょう。
データを見てみると、遅くとも夏ごろから就活に本腰を入れて取り組んでいきたいところかと思いますので、この記事を秋以降にご覧になっている方は、少しピッチを早めて対策をされた方が良さそうですね!
インターンの参加状況
インターン参加の時期につきましても、メーカーとCROでは概ね似たような傾向を示しているようです。
大半の方は、いずれかのインターンに参加されており、若干、メーカーの内定者の方が夏インターンから参加されている方が多い印象でしょうか(このグラフのX軸の「人数」の最大値は、アンケートにご回答いただいた方の人数に合わせています)。
メーカーの場合は、本選考に進むためにはインターンへの参加が必須となっていたりしますし、CROの場合は、インターンに参加することによって早期選考に進める会社もあることから考えると、大変ではありますが、インターンには参加をしておいた方が無難そうな印象です。
もちろん、インターンに参加するためにはESや面接などがありますので、そちらの対策をもしっかりと考えていかなければいけません。
その辺りのお話は、後述もしています。
OB/OG訪問の実施状況
OB/OG訪問については、全体で見ると34%の方が「した」という回答でしたが、メーカーとCROを振り分けてみると、メーカーでは「した」の回答が23%、CROでは逆に44%と差が出ました。
これは、メーカーの臨床開発職の方の人数が極端に少ないことに依存していることも関連しているのではないかと考えられます。
つまり、メーカーの場合、「しなかった」のではなく「できなかった」に近い感覚かと思います。
一方で、CROの場合はメーカーの開発職と比較すると人数は多いので、先輩など身の回りの方からもお話を聞ける機会が多かったのかもしれません。
OB/OG訪問は、そもそも何のためにやるのかというと、志望企業のことをよりイメージするため、もっと言うと、「志望動機」や「自己PR」などに使えるような材料を集めることが主目的だと思っています。
OB/OG訪問以外にもそれらの材料を集める手段はありますので、OB/OG訪問は必須という訳ではありませんが、自分でなかなか情報を集めるのも大変であることを考えると、OB/OG訪問の重要さは言うまでもありません。
時々、「OB/OG訪問をすると選考に有利か?」というご質問をいただきますが、ただ訪問をするだけではあまり意味が無いと思います(つまり、OB/OGのコネで内定が出るといったことは皆無ということです)。
OB/OG訪問をして、ESや面接の材料を集めることが出来て初めて先ほどのご質問の回答が「YES」となるのです。
就活の時や転職の時など、自己PRは様々な場面で必要になることがありますが、どのようなことを書けば良いのか、どのようなことを話せば良いのか悩まれている方も多いのではないでしょうか? 私は、製薬メーカーで就活生の新卒採用や中途採用で面接をさせていただく機会があり、最近では数多くの就活生のエントリーシート(ES)の添削をしています。 そこで、今回は私がESや面接時の自己PRを、どのような観点で見ているのかについてお話をしていき、”ワンランク上の”自己PRについて考えていきたいと思います。
英語力(TOEICスコア)
メーカー | CRO | |
平均値 | 623 | 523 |
中央値 | 730 | 640 |
最大値 | 875 | 720 |
最小値 | 0 | 0 |
よく就活では、「TOEICの点数を持っておいた方が良い」と言われますが、実際に内定が出ている方がどのくらいのTOEICのスコアを持っていたかをまとめました。
n数が少ないので、参考程度に考えていただいた方が良いかと思いますが、得られたデータからは、メーカーの内定者の方が中央値が100点程高い結果となりました(n数が少ないため、平均値ではなく中央値で見た方が良いかと思います)。
この結果から考えると、メーカーの臨床開発職を目指す場合は、750点以上、CROの場合は650点以上を目安にしてみると良いのかなという印象です。
何人かの就活生の方からは、勉強方法として公式問題集を解いていたとお話を伺っています。私も就活生の頃は公式問題集を解いていたので、TOEICの点数を手っ取り早く伸ばしたいのであればおすすめです。
テストセンター/WEBテスト対策
テストセンター/WEBテストの対策については、メーカー、CRO共に同じ割合で、「した」が69%、「しなかった」が31%でした。
時々Twitter上でも見られる「Webテストの問題集を配ります」系のものは、過去の問題が多く含まれており、実際にはあまり役に立たなかったという意見も聞かれましたので、過度には期待しない方が無難でしょう。
そのようなこともあり、今回のアンケートでも「他大の同じ業界志望の人と協力して解いたこともある」や「本命では無い会社の選考を受けまくりました。同じ問題かなり出てきます。」といういうご意見も聞かれました。
おすすめの参考書は?
また、対策をしていた方の大半は市販の問題集を解いて対策をしていたとのことでしたので、内定者のみなさんからおすすめいただいた問題集をご紹介しておきます。
一部の問題集については、22卒の皆様からのおすすめポイントもご紹介していただいているので、こちらにはそのままご紹介していきます。
史上最強SPI &テストセンター長実践問題集(青本)
通称「青本」ですね。やはりといったところでしょうか、圧倒的な人気を誇っていました。
これが本当のSPI3だ!シリーズ
こちらの書籍も複数人からおすすめとしてご回答いただきました!
必勝・就職試験! 【玉手箱・C-GAB対策用】8割が落とされる「Webテスト」完全突破法[1]【2021年度版】
3大テストを一気に攻略!webテスト
最速マスターSPI3&Webテスト
2023最新版 完全最強SPI&テストセンター1700題
22卒の皆さんから就活生へのメッセージ
最後に、22卒の内定者の皆様から23卒の就活生の皆さん宛にメッセージを預かっています。
大変だった就活を乗り越えてきた方々のメッセージなので、とてもリアルなメッセージばかりです。
23卒の就活生の皆さんのことを思い、本気で書いて下さったメッセージなので一切加工せず、全員分を掲載させていただきました。
学歴に自信がない人ほど、英語の勉強を早いうちからやっておきましょう。私はいろんな場面で「TOEICの点数あった方がいいけど、なくても問題ない。重要なのは入社してからの勉強意欲。」という言葉を聞いてきました。私はこれを鵜呑みにしてしまい、英語の勉強に時間をさいていなかったのですが、本選考のESでほとんどが落選してしまいました。ESの中で定量的に判断できるのは、学歴と英語だけです。TOEICが高得点だと内定をもらえるわけではないですが、TOEICの点数が低いと(750未満)面接の土俵に上がるのが難しくなると思って良いと思います。
TOEICのスコアが満たない人やスコアを持ってない人にとっては、ネガティブなことに聞こえると思います。しかし、今気づけたことをチャンスに変えて、ポジティブな結果で就活を終えられるように頑張ってください!!
・他己分析を友達や社会人の方にお願いをする(私は自己分析よりも他己分析の方が合っていました。自分の強みが形成された原体験や各エピソードで共通する考え方等を理解すると、面接でも話しやすくなります。)
・ESの添削は多くの方にお願いをして、その中で自分に合った書き方を見つける
・インターンの選考に積極的に参加して本選考までにガクチカや自己PRの書き方を完成させておく
・インターンは可能な限り他職種、他業界も参加する(医療機器メーカーや製薬メーカーの研究職等に参加したことで、製薬メーカーの開発職でなくてはいけない理由を言語化できるようになりました。また、非薬学部だったので、製薬メーカーの様々な職種のインターンに参加することで医薬品の研究から上市、販売までの流れを理解することができました。)
・模擬面接をする(私は就活仲間と模擬面接を繰り返し行っていました。模擬面接で様々な角度からの深掘り対策ができていたので、本番の面接でも回答に困る質問はほとんどありませんでした。)
実際に私も、業界、職種研究をしっかりした上でそこに対する自分の考察と会社でやりたいことを作り込み、面接のフィードバックでその点をほめていただけました。
私はTwitterやのりすさんの勉強会、answers から情報収集をしていました。
実際に働かれている社会人の方のお話はとても貴重で、業務の具体的な内容を明確にイメージすることができました。
周りの友人に内定が出ても焦らず、自分のペースで就活をしていくことが最終的にいい結果に繋がると考えています😊
23卒の皆さんは、まだ業界を絞っている最中かと思いますが、視野は広く、そして今の自分に自信を持って納得のいく就職活動となることを願っています。頑張ってください!
また、動画選考やweb面接にリングライトは重要です、買いましょう!
情報を制するものが就活を制すとおもいます。
その点、僕はもう少し早く情報入手のツールを増やしておくべきでした。
自分を信じて頑張ってください!
私は滑り止めの会社含めほぼ全滅でしたが最後に第1志望の会社から内定をいただけました。
就活は能力ではなく相性です!!一定レベルまで準備が出来ていればあとは相性の問題だと思います。
落ち込むこともあると思いますが、思い詰めず頑張ってください!
そして、夏インターンの段階で色々な業界を見ることが大切だと思いますが、特にCROとメーカー志望の方は、インターンが勝負だと思ってください。
私は夏と秋で頑張ったからこそ、内定を頂けたと考えております。
早めの準備をした学生が笑顔で終われます。
コロナ禍で大変だと思いますが、頑張ってください!応援しています!
あと、聞きにくいけど上手くいかなかった人の話とかも聞いてみる方が良いかもです。
最後までやり切って、納得した就職活動にしてください。
どうか自分を信じて、時には人を頼って、頑張ってください。
つまり、「他人を頼る事を厭わないで欲しい」というのが私からのメッセージです。先輩後輩、同じ23卒の同期、OBOG、面識のある周囲の大人、ネットで見つけたイチ社会人、誰でも構いません(就活をビジネスにしている人や、身体の関係を求めてくるような人は除く)。とにかく他人の力を借りまくりましょう。自己に対する客観的視点を、少しでも多く外部から得る事こそが、真の自己理解、そして納得内定の最もたる近道となり得るのではないでしょうか。
就職活動、応援しています。
まとめ
22卒の就活生の就活事情をまとめていきました。
就活を進めていくうえで、なんとなく「TOEICがあった方が良さそう」や「インターンは参加しておいた方が良いと思う」という漠然としたことは分かっても、このようにデータでしっかりと見てみるとその実感がイメージ出来たのではないでしょうか?
また、22卒の就活生のみなさんのリアルな声もとても参考になったかと思います。
22卒の多くの就活生のみなさんと関わらせていただきましたが、本当に魅力的な方ばかりでこれから一緒に働けると思うと楽しみです!
就活は長き道のりで大変ですが、就活セミナーやES添削や個別相談会等も企画するので、なんとか一緒に乗り切っていきましょうね。
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