今が狙い目!?CRCからCRAの転職の実情をまとめてみた

キャリアアップや年収アップを目指してCRCからCRAへ転職したいというご相談が最近増えてきています。

そこで今回は、「CRCからCRAへの転職を諦めたパターン」と「CRCからCRAへの転職を成功させたパターン」の2通りのパターンにまとめてご紹介をしていきます。

この記事で分かること
CRCからCRAへの転職で注意すべき点
CRA転職後のキャリア構築
CRCの転職を成功させるために重要なこと
のりすのりす

製薬業界でかれこれ10年以上働いています。X(旧Twitter)でのフォロワー数は6,500人程!今は依頼者として日々開発に全力投球しています!

※当ブログはアフィリエイトで収益を得ています。

CRCからCRAに転職できるのか?

CRCからCRAに転職できるのか?

結論からお話すると、CRCからCRAへの転職は比較的容易に可能です。

ただし、やみくもに転職をしてもOKということではなくしっかりとした戦略が必要になってきます。

しっかりと信頼できる実績を持っている転職エージェントを利用するなどものそのうちの1つです。

その他、CRCからCRAへの転職を断念してしまうケースも多々あるのでみなさんにとってCRAへの転職は本当に正解なのかを考えてみることも重要です。

例えば、働き方のスタイルが大きく異なることも転職を断念せざるを得なくなる1つの要因です。

とはいえ、皆さんそれぞれ状況が異なるので逆にCRAとしての働き方の方が合っていたりする方もいることでしょう。

CRAへの転職が合う方もいれば合わない方もいると思うので、本記事をじっくり読みながらどのような選択をするか決めてみてくださいね!

のりすのりす

正解は人によって違うので、”自分にとってどうなのか”という点を意識して読み進めてみてください!

CRAとCRCの違いを整理

CRAとCRCの違いを整理

この記事を読んでいる方の多くはCRCさんかと思うので知っていることも多いと思いますがCRAとの違いを整理しておきましょう。

ざっと一覧表でCRAとCRCの違いを並べますが、これを見た段階で「やっぱり違うな…」と思ったらCRAには転職せずに他の選択肢を検討した方が幸せかもしれません。

CRA CRC
立場 製薬メーカー側 医療機関側
主な職場 オフィス or 家 施設
働き方 ・基本カレンダー通りの休日
・有給は取りやすい
・夜勤は無し
・残業はCRCよりも多い傾向
・ほとんどの会社がフレックスタイム制
・出張や前泊や後泊などが多い
・基本的には東京や大阪勤務
・土日休みではないこともある
・夜勤は無し
・基本フレックスタイム制、一部スーパーフレックスタイム制
・出張はあまり無い
・地方でも勤務可能
平均年収(東京) 約700万円(40歳時点) 約550万円(40歳時点)
男女比 男性:女性=5:5
※正確なデータは無いので体感です。
男性:女性=2:8
※正確なデータは無いので体感です。
社員構成 ・新卒からCRAの方が6割~7割
・中途が3~4割程
・薬学部出身者の割合が高い
※正確なデータは無いので体感です。
・新卒からCRCの方が2~3割程
・中途が7~8割程
・看護師、臨床検査技師からの中途の割合が高い
※正確なデータは無いので体感です。
CRA CRC
立場 製薬メーカー側 医療機関側
主な職場 オフィス or 家 医療機関
働き方 ・基本カレンダー通りの休日
・有給は取りやすい
・夜勤は無し
・残業はCRCよりも多い傾向
・ほとんどの会社がフレックスタイム制
・出張や前泊や後泊などが多い
・基本的には東京や大阪勤務
・土日休みではないこともある
・夜勤は無し
・基本フレックスタイム制、一部スーパーフレックスタイム制
・出張はあまり無い
・地方でも勤務可能
平均年収
(東京)
約700万円
(40歳時点)
約550万円
(40歳時点)
男女比 男性:女性=5:5
※正確なデータは無いので体感です。
男性:女性=2:8
※正確なデータは無いので体感です。
社員構成 新卒入社組:6割~7割
中途入社組:3~4割程

薬学部出身者の割合が高いが多いのが特徴。中途は薬剤師、MRが比較的多く、看護師や臨床検査技師もいる。

※正確なデータは無いので体感です。
新卒入社組:2~3割
中途入社組:7~8割

看護師、臨床検査技師からの中途の割合が高い。

※正確なデータは無いので体感です。

ここではざっと概要をまとめて紹介をしましたが、次のトピックでもう少し詳しく見ていこうと思います。

CRCからCRAへ転職するメリット・デメリット

CRCからCRAへ転職するメリット・デメリット

別職種に転職をするときは、CRCやCRAに限らずどの職種もメリットとデメリットが存在します。

それぞれ整理してまとめていきますので、メリットについては「共感できるかどうか」、デメリットについては「許容できるかどうか」という視点で読んでみて下さいね。

メリット

年収がアップすることが多い

CRCから年収アップを目指してCRAへの転職を目指す方も多くいます。

実際に、CRCの平均年収とCRAの平均年収を比較するとCRAの平均年収の方が高い傾向にあります。

転職直後は一時的に年収が下がる場合やあまり変わらない場合もありますが、数年程経験を積めばCRC時代の年収を上回る場合が多いでしょう。

治験コーディネーターで年収1000万円は可能か?キャリアパスを考えてみたの記事でも触れた通り、CRCのままで高年収を目指すことは至難の業なのでキャリアチェンジをして年収が上がるというは大きなメリットと言えますよね。

キャリアの幅が広がる

CRAの経験を活かしてキャリアチェンジできる職種の例

将来的に製薬会社で働きたい場合にはやはりCRCよりもCRAの方が転職しやすい傾向にあります。

私の知る限りCRCから製薬会社へ転職をした人は極々稀ですが、CRO・CRAから製薬会社へ転職した人はよく聞きます。

のりすのりす

私もCROのCRAから製薬会社へ転職していますしね!

CRAへ転職をしておくとPM、DM、PV(安全性情報)やMSLなど様々な職種へのキャリアチェンジもしやすくなります。

CRAの仕事が合わなかったとしてもキャリア選択の幅が広がるので別職種にもチャレンジできるというのは大きな魅力ですよね。

長期休暇が取りやすい

CRCの場合、被験者対応が入ると土曜日でも勤務が入るため変則的な働き方になりますが、CRAは被験者対応が無いので基本カレンダー通りに勤務が可能です。

また、CRAは仕事の配分などは個人の裁量に任せられているので、業務をうまく調整して長期休暇を取る方もよくいるのが特徴です。

海外旅行が好きな方にとってはCRAの働き方は非常にマッチすることでしょう。

デメリット

東京や大阪勤務が多い

SMOの場合は全国に支店がある一方で、CROはSMOほど視点は多くなく東京や大阪に勤務をしている方が多いです。

そのため、地方に住んでいる場合は都市部に引っ越さなければいけないこともありCRAへの転職を断念してしまうケースが見られます。

ただ、コロナ以降は外資系CROを中心にCRAでもリモートワークに対応している会社が出てきているため地方に住みながらもCRAとして勤務している方が増えてきています。

外勤が多い

CRAはCRCと違って遠方への外勤も多くある職種です。

そのため、子育てをしながらCRAとしてフルで働こうとするとなかなかハードモードになってしまいます。

ただ、CRAとしてフルで働く以外にもインハウスCRAなどであれば比較的融通が利くため育児をしながらでも対応ができます。

のりすのりす

インハウスCRAの場合は年収面でフルのCRAよりは下がるので悩みどころですがね…

被験者さんとの関りが無くなる

特に医療職からCRCへ転職した方に多い傾向なのですが、CRCからCRAへ転職をすると被験者さんとの接触が無くなるためやりがいを感じにくくなってしまうことがあります。

CRAの仕事をしていると患者さんの顔が見えないためか事務的な作業のように感じてしまいギャップを感じることもあるとのこと。

そのため、みなさんにとって被験者さんとの関りが無くなることがどれだけ大きいことなのかを考えてみるのも良いかと思います。

のりすのりす

とはいえ、CRAをやってみて合わなそうであればCRCに戻るという選択肢もあるのでとりあえずCRAの仕事にチャレンジしてみるというのも良いと思いますけどね!

CRCからCRAに転職するためのポイント

CRCからCRAに転職するためのポイント

CRCからCRAへの転職を成功させた方とのやり取りから転職が成功する要素を簡単にまとめてみたいと思います。

転職をしっかりと成功させるために1つずつ見てみてくださいね!

実務経験をしっかりアピールする

CRC経験者を中途採用する時には企業はみなさんに何を求めていると思いますか?

CRCさんとして働いているときに「このCRAは何を言っているんだ…」とか「もっとしっかりしてほしい」と思ったことがある方も多いのではないでしょうか。

CRC経験者に求められていることはまさにそのポイントで、「施設側視点で適切な対応ができる」という部分に魅力を感じている場合が多いです。

私がサポートした転職では「PIとコミュニケーションを取るうえで意識をしていたこと」などを面接で聞かれていることが多い傾向でした。

そのため、CRCとして何を気を付けたり考えながら仕事をしていたのかはしっかりとアピールできるようにしておくことをおすすめします。

英語での対応経験をアピールする

最近では国際共同治験の割合が年々増えており英語を使う場面も増えてきました。

そのため、英語での実務経験やTOEICのスコア(目安としては700点以上)などを持っていれば面接時にアピールすることでアドバンテージになるでしょう。

とはいえ、CRAの仕事は英語がすごくできないと苦戦するかというと実は何とかなる場合が多いです。

そのため、英語が苦手だという理由だけでCRAへのキャリアチェンジを諦めるのはもったいないです。

のりすのりす

英語のアピールが難しい場合は他の部分でしっかりアピールするように準備をしておきましょう!

担当施設の規模をアピールする

最近ではオンコロジー領域の治験が非常に多くの割合を占めており、大学病院やがんセンターなどの大規模な施設で治験を実施するケースが増えてきています。

そのため、大学病院やがんセンターなどでの経験があればしっかりとアピールしておきましょう。

CRCからCRAへの転職に強い転職エージェント

CRCからCRAへの転職に強い転職エージェント

転職をしっかりと成功させるためには、業界のことを熟知しており転職支援実績が豊富な転職エージェントを選ぶことが重要です。

例えば、【完全版】CRAや臨床開発職におすすめの転職エージェント総まとめの記事ではJAC Recruitmentの支持が非常に厚かったですね。

CRCからCRAへの転職でJAC Recruitmentを使っておくと、CRAから他職種へキャリアチェンジする時にも重宝するため将来的なキャリアアップを考えている方には特におすすめできます。

もちろん、JAC Recruitment以外にも色々と転職エージェントはあるので、みなさんに合う転職エージェントを見つけて転職対策を進めていくのが良いかと思います!

まとめ

今回はCRCからCRAへの転職についてまとめていきました。

記事の本文ではあまり触れなかったのですが、最近はQMSの考え方が定着してきたこともありPM(Project Management)の需要も高まっている印象があります。

QMSでは様々なリスクを想定しながら試験を進めることが求められるわけですが、リスクを抽出するためには多角的な視点があると精度が高まります。

そのため、CRCからPMへのキャリアチェンジを目指している方も私の周りでは増えてきました。

あらゆる選択肢を検討できた方が良いと思うので、特にエージェント選びには注力をしてみてくださいね!