依頼者はどこを見ている?CROを選定する時の基準をまとめてみた

日本CRO協会のHPによると、日本CRO協会に所属する協会会員企業の売上高は、2000年では155億円でしたが、2017年には1,927億円と報告されており、CRO市場が拡大を続けてきたことが分かります。

また、2017年~2020年においては、売上高2,000億円を目前にやや頭打ち傾向が見られますが、依然として高い売上高を保っており、多くのメーカーがCROへ業務をアウトソーシングしている現状が伺えます。

そこで、今回は、CROに業務を委託する際の見積もりやBDMの際にどのようなことを考えているのかご紹介をしてきたいと思います。

なお、今回の私の記事はCROへ治験業務の委託をする際のお話をまとめていますが、Twitterで仲良くさせていただいている、ざつさんの記事では臨床研究に関する委託をテーマにまとめられています。

CROでのBDのご経験やメディカルでStudy Leadをされている方の視点ですので、とても詳しくまとめれています。是非併せてご覧ください!

はじめに

依頼者はどこを見ている?CROを選定する時の基準をまとめてみた_はじめに-min (1)

今回の記事では、CROを選定する際にどのようなところに注目をして見ているかというテーマになりますが、私の個人的な考えを記載した記事ですので、全ての依頼者が同じように考えているという訳ではないことを予めご了承下さい。

その他、今回の記事を執筆するにあたってお伝えしたいことなどを簡単に記載させていただきます。

本記事の目的

今回は、私の個人的な意見として記事でお伝えをしていきますが、”治験依頼者がCROを選ぶ時にどのようなことを考えているのか”ということについては、Web上にもあまり情報が無いかと思います(なお、CRO-依頼者の良好な関係構築については、製薬協の「製薬企業と開発業務受託機関がより良い協業関係を構築・維持するための留意事項」などが参考になります)。

しかし、CROにとっては、依頼者に対してどのように訴求していくのか、どのような提案をしていけばより刺さるのかについては常に考えていかなければいけない重要なタスクだと考えています。

そして、より質の高いサービスの提供について考えることは、CROにとっても依頼者にとっても有益なことだとも考えています。

今回は、一個人の意見ではありますが、依頼者・CROの双方にとって有益な情報を提供できれば嬉しいです。

CROへの委託について

私のブログは、就活生~業界でご活躍されている方まで幅広い方にご覧いただいています。

そのため、業界の方には当たり前かもしれませんが、まずはメーカー(依頼者)がCROへ業務を委託する仕組みについて簡単に触れていきたいと思います。

CROへの委託方法
プリファードベンダーに基づいての委託
入札によるCROへ委託

CROへの委託は、主に上記で示した2通りのいずれかであることが多いです。

プリファードベンダーとは、お得意様契約のようなもので、メーカーが特定のベンダー(ここでは、CRO)と契約を結び、発生した案件は基本的にそのCROに委託する手段のことです。

特定のCROを使用することによって、メーカー側は委託費用の削減やCRO間による質のバラつきを軽減させることができ、CRO側は安定して案件を受託できるというメリットがあります。

もちろん、「特定のCROを使用することで、バランスの良いノウハウが蓄積しない」という依頼者側のデメリットや「依頼者の案件に対応するため、常にリソースを確保しておかなければいけない」というCRO側のデメリットもあるのですが、CROが安定をして収益を上げていくためには重要な役割を果たしていると言えます。

もう一方は、入札によってメーカーが委託するCROを決める方法になります。

流れとしては、メーカー側から何社かのCROに見積もり依頼を出し、CROから提出された見積もりとBid Defense Meetingやコンペで各CROの提案内容を総合して委託先を決めます。

今回は、後者の入札によってCROを決定する際のお話をしていきます。

本記事の対象範囲

CROは、数々のサービスを提供していますが、今回の記事では、治験を医療機関で実施する際に発生する業務についてのお話になります。

CROが受託を請け負っている業務は主に以下のようなものがあります。

CROに委託する主な業務
主軸は上記にあるようなサービスですが、実際にはコンサルや薬事やメディカルモニタリングなど、サービスは多岐に渡っています。

私のバックグラウンドはCRAということもあり、本記事では主にモニタリングについて触れていますが、全体的なお話も少しお話をさせていただこうと思います。

CROへ委託するまでの道のり

CROへ委託するまでの道のり

委託先のCROを決めるまでには、様々なステップを踏んでいく必要があります。

治験の依頼は、第II相や第III相の場合、治験の規模にもよりますが、数億のお金が動くので、メーカー側もCRO側もしっかりと綿密に対応を進めていきます。

私がPJを立ち上げる際には、業務委託までに概ね以下のようなフローを辿ります。

CROへの業務委託までの流れ

それぞれのステップにおいて、私が考えていること・意識していることを簡単にご紹介していきます。

見積もり依頼

私の場合は大体は、以前の試験でお世話になったCROから声を掛けていくことが多いです。

しかし、私は元々CROでCRAをしていた身ですので、広く色々なCROが活躍できるチャンスがあった方が良いと常々思っています。そのため、意識的に新規のCROも候補に加えています。

CROの規模に関しても、大手CRO~中小のCROまでお声掛けをさせていただいているのですが、1点だけ候補をピックアップする際に思うことがあります。

候補を考える際には、HPをまずは確認するのですが、業務実績や提供サービスが分かりやすく明記されていないCROがあります。

電話などで問い合わせをすれば教えていただけるのかもしれませんが、よっぽどなことが無い限りそこまではしなく、分からない時点で候補から外してしまいます。

HPを作り込んでいないのは非常に勿体ないと思います。特に中小のCROに顕著です。

HPをカスタマイズできる社員がいない場合は、外部委託となりコストはかかりますが、見た目が綺麗なHPはやはり信頼感が上がりますし、必要な設備投資と考えた方が良いかと思います。

また、見積もり依頼を出す際には、なるべく同じタイミングでメールで連絡をし、委受託契約までの簡単なタイムラインも一緒に送っています。

依頼事項説明会

ファーストコンタクトの段階では、非常にふわっとした情報(開発相、目標症例数、施設数、試験期間、委託範囲など)を伝えるのみですが、依頼事項説明会の段階ではより具体的な内容を説明していきます。

もちろん、詳細な情報をお話するため、秘密保持契約も締結します(締結までに時間がかかる場合は、秘密保持契約書に遡及の文言を加えて対応することがあります)。

何社かのCROに声を掛けている場合が多いかと思いますので、各社の見積もりの条件を揃えるために、決定事項でない部分に関しても仮の条件を設定して見積もりを出すように意識をしています。

この「仮の条件」が曖昧になってしまうと、各CROから提出される見積の前提条件がバラバラになってしまい比較が困難になりますので、個人的にはしっかりと設定をしておいた方が良いかと思います。

具体的には、以下のような内容は仮条件として提示しています。

仮条件の設定項目例
目標症例数
治験計画届、FPI、LPI、LPOの時期
施設数
主要評価項目(出来れば副次的評価項目も)
試験デザイン(特にVisit数)
各種ベンダー

私の経験上のお話ではありますが、上記の条件について設定をしておけば比較的条件が揃った見積書を頂けることが多いように感じます。

上記の項目例で1つ補足をするとしたら、「各種ベンダー」の中身ですが、例えば、EDCを指定しなかった場合、RAVEのような高価なEDCシステムとViedocのような安価なEDCシステムでは、ライセンス料等が1,000万円以上離れることもあるので、見積書を確認する際には、注意が必要です。

RFP提出

依頼事項説明会を終えた後には、私は必ず説明会時に使用したスライドとRFP(Request for Proposal:提案依頼書)をCROに提出しています。

弊社の中でも時々「口頭で説明したからOKでしょ!」という方がいますが、個人的には、口頭で説明をしてもしっかりと伝わっていない可能性もありますし、A社には言ったけどB社には言っていなかったなどの理由から見積条件にバラつきが出てしまうことが嫌なので、しっかりと資料にまとめて送付しています。

RFPの内容も各CROに提出するものが同一になるように意識をしています。

見積書/提案書入手

見積書、提案書の中身を見る際の着眼点については後程詳細に書くので、ここでは簡単に。

各CROにRFPを提出してから見積書、提案書を頂きますが、時間的な条件もなるべく平等になるように同じくらいの持ち時間になるように調整しています。

とはいえ、調整にも限界はあるので、見積もり依頼を各CROに出した後、直ぐに連絡を頂いて早めの日程を押さえているCROが持ち時間が長くなる傾向にあります。

私がここにわざわざ書かなくても、見積もり依頼を出してからの営業さんのレスポンスは物凄く早いですが…!

午前中にメールを出したら、早ければ1時間以内、遅くてもその日中には返事が来ることがほとんどです。

BDM

見積書、提案書の内容を見て参加いただくCROを絞ることもあれば、全部のCROに来ていただくこともあります。

私は、なるべくしっかりと話を聞いたうえで決めたいので、可能な限り全てのCROからの説明を聞きますが、時間的な問題で叶わない場合には、見積書、提案書の中身を見て絞ってしまうこともあります。

どのようなCROが最終的な検討まで残るかの詳しいことは後述します。

委託

委託先のCROが確定したらなるべく早めに連絡をすることにしています。

私の場合は、予め”見積もり依頼~委託”までのタイムラインを営業さんに連絡をしているので、あまりしつこく聞かれることはありませんが、いつ結果が出るかを明確にしていなかった場合は、CROの営業さんから結構頻繁に「いつ頃結果出ますか?」という趣旨の連絡が来ると思います。

先方も、リソースをしっかりと確保したうえで提案をしていますし、営業の上司の方からもプレッシャーをかけられているでしょうから、その辺りは今後、CROの営業さんと仲良くやっていくために依頼者側もしっかりと対応をした方が無難かと思います。

見積書確認時の流れと着眼点

見積書確認時の着眼点

それでは、見積書確認時の着眼点についてお話をしていきます。

あくまで私のやり方ではありますが、私が見積書を受け取ったときに取っている対応を順を追ってご紹介をしていきます。それぞれのポイントで何を考えているのかについても触れていこうと思います。

まずは金額を並べる

私はCRO各社の見積もりを比較する時には、横並びでしっかりと比較できるように比較表を作成しています。

この記事には、説明をすることを重視しているため、実際に使用するものより簡素版になっているのですが、何となくのイメージを持っていただけたら嬉しいです。

さて、その比較表を作る際なのですが、まずはCROから提示された見積額を入力していきます。

項目/社名 A社 B社 C社
見積額 250,000,000円 220,000,000円 200,000,000円
項目/社名 A社 B社 C社
見積額 250,000,000 220,000,000 200,000,000

この時点では、ただCROから提示された見積書の金額を並べただけなので、この数字をもっとしっかりと精査していかなければいけません。

項目別に金額を並べる

CROへの委託業務が複数ある場合には、項目別に書き出す作業が必要です。

CROによっては、見積もりを計上している項目が違うものもあるので注意が必要です。なので、ここではしっかりと自分の中でルールを決めて振り分けていくことが重要です。

いくつか例を挙げてみます。

見積もりの計上項目が違う例
ADaM変換作業がSTATにカテゴライズされている会社と別立ての会社がある。
RBMの費用をモニタリング費用に含めている会社と別立ての会社がある。

他にも多々あるので、全ての見積書を見比べて同じルールで振り分けていきます。

項目/社名 A社 B社 C社
見積額 250,000,000円 220,000,000円 200,000,000円
PM費用 20,000,000円 19,000,000円 0円
モニタリング費用 145,000,000円 120,000,000円 100,000,000円
DM費用 50,000,000円 40,000,000円 50,000,000円
STAT費用 10,000,000円 14,000,000円 17,000,000円
MW費用 15,000,000円 15,000,000円 20,000,000円
QA費用 10,000,000円 12,000,000円 13,000,000円
項目/社名 A社 B社 C社
見積額 250,000,000 220,000,000 200,000,000
PM費用 20,000,000 19,000,000 0
モニタリング費用 145,000,000 120,000,000 100,000,000
DM費用 50,000,000 40,000,000 50,000,000
STAT費用 10,000,000 14,000,000 17,000,000
MW費用 15,000,000 15,000,000 20,000,000
QA費用 10,000,000 12,000,000 13,000,000

項目の精査をする

単純に見積もり金額だけを見れば、C社が2億円で最安値なので、一見良さそうに見えますが、項目別に並べてみると、PM費用がしっかりと見積もりに入れられていないことが分かります。

ここまでゴッソリ抜けることはあまり無いかと思いますが、RFPを提出しているとはいえ、やはり微妙な解釈の違いで見積もりに入れて欲しい項目が入っていなかったり、逆に不要な項目まで入っていたりします。

それ自体は仕方が無いことなので、私が見積書の内容から調整を図っていきます。

一例ではありますが、以下のような項目でズレがよく見られます。

見積もり条件のズレが見られる例
EDCのライセンス料等がパススルー費用としてトータルの見積額から除外されていることがある。
DMのロジカルチェック数など予測値が各社で離れていることがある。
メディカルモニタリングについて医師を立てている場合とそうでない場合がある。
QCにリソースを振っている場合とそうでない場合がある。

その他、担当CRAの人数が違う場合が多くあり、この場合は見積額が大きく開くことがあります。施設数に対して担当CRAの配分があまりにも無謀な場合は、営業さんに相談をすることもあります。

また、モニタリング費用については、FTE(full-time equivalent:フルタイム当量)で算出されている場合と、タスク別(例えば、SIVは5visitなど)で算出されている場合があります。

その場合、タスク別の方が経験上、試験開始後に追加費用を請求されることが多いので、見積もり段階で安くても結局最終的には高い支払いになってしまうこともあるので、その辺りも加味して考えていく必要が出てきます。

最初の見積もり時に安い額を提示し、案件を獲得し、試験開始後にCO(Change Order)で追加費用請求というパターンも想定しておく必要があります。

提案書確認時/BDM時の着眼点

提案書確認時&BDM時の着眼点

提案書の内容とBDMでの発表内容は大体重複していますので、一緒にまとめてお話をしていきます。

着眼点は、実は今回の記事に記載している以外にもあるのですが、全てを書いてしまうと物凄い量になってしまうため、ここではその中でも重要そうなものをピックアップしてご紹介をしていきます。

スライドのクオリティは意外に重要?

提案書は基本的にパワーポイントのスライドの形で提出されますが、それぞれのパート毎にどのように業務を進めていくかが書かれています。

まずは全体的なところからですが、CRO毎によってスライドのビジュアル的なクオリティに差があります。

先ほどHPのクオリティのお話をしましたが、こちらのお話も同様に大手CROではかなりクオリティが高く、中堅~小規模になるにつれ、段々とクオリティが落ちている気がします。

もちろん、提案書なので、中身が最も重要なのですが、臨床開発部内で提案書に目を通す人の様子を見ていると、やはりビジュアル的にもしっかりしているスライドをじっくり見ている傾向があります。

例えば、以下のサンプルAとサンプルBのスライドを見て下さい。

BDMスライド_サンプルA

BDMスライド_サンプルB

いずれもほぼ同じ内容を示していますが、視覚的に理解できるサンプルBのスライドの方が読みやすくスーッと頭に情報が入ってくる方が多くはないでしょうか?

提案書は多い時には1社のCROで100ページに及ぶことがあるため、3社のCROの提案書を読むとなると相当な負荷がかかります。

その中で情報を視覚的に分かりやすくまとめているスライドの方が印象に残ることが多いため、個人的にはやはりビジュアル面も重要だと思っています。

大手CROは体制面が素晴らしい

私は、大手~中小のCROまで幅広くお話を聞くことにしていますが、最も顕著に感じるのが体制面についてです。

例えば、モニタリング業務をピックアップしてみると、大手の場合はセントラルモニタリングを実施する際にも専用の部署が設置されており、その部署で対応をすることが多くあります。

一方、中小の場合は、セントラルモニタリング専用の部署は無いことが多く(あったとしても小規模)、場合によってはモニタリングの部門が全てを対応するCROもあります。

試験開始前にリスクを抽出してからモニタリングに移行する流れですが、立ち上げ時にはCRAは非常に忙しいため、CRAにリスク抽出を任せすぎてしまうと、リスク抽出のクオリティが下がってしまう可能性があります。

体制上どうしてもCRAが対応せざるを得ないのであれば、そのクオリティをどのようにして担保していくのかまで触れて説明をいただく方が個人的には安心してお願いをすることができるのだろうなと感じています。

中小にも勝機はある

組織の体制面では、中小は大手にはなかなか適いませんが、もちろん勝機があるからこそ私は中小にもお声掛けをしています。

CROのBDM後に社内でBDMのことについて話し合うときによく出る話題として、「中小の方がより具体的なプランを提示してくれる割合が高い」というものがあります。

大手の場合、組織体制がしっかりしている分、全ての試験で共通する仕組み的なお話の割合が多いのですが、中小場合は逆に、組織体制の部分でボリュームを出せないため、試験毎にマッチしたより具体的な手順や方針や対応方法をご提案いただくことが多い気がしています。

依頼者がその試験をおこなうことで、どのようなことを導き出したいのか(Estimandを意識した提案)、どのようなリスクが考えられるか、どのような対応が適切と考えられるかなど、痒い所に手が届く提案は凄く刺さります。

また、あるCROのお話を伺った際に「私たちは、規模が小さい分、依頼者様それぞれのニーズに応じたオーダーメイドの対応が可能です。小回りの利く対応が我々の強みです」とお話いただいて、とても印象的でした。

このように中小でも大手にはない強みが発揮できる部分があるので、そこを活かしていくことで勝機は見えてくると思っています。

CRAのフォロー体制はとても重要!

私は元々CRAだったので、モニタリング部分については思うところがかなりあります。

前提として、私には以下の考えがあります。

CRAの経験年数はあまり当てにしていない。CRAの能力は経験年数よりも個人の能力に依存することが多い。
とはいえ、ある程度は経験年数に相関していると考えている。
経験値が少ないCRAをチームとしてどうフォローしていくのかは凄く重要。施設とのトラブルにも発展しかねない。

私は、「経験年数がある=仕事ができる」と過信し過ぎることは危ないと考えているのですが、この段階ではそれを確かめる術がありませんので、致し方なく経験年数を参考として見ています。

ここでとても重要だと考えているのが、経験が浅いCRAへのフォロー体制です。

施設側(PIやCRCさん側)からしたら、経験が多くあるCRAも少ないCRAも同じです。どちらであってもしっかりしてもらわなければいけません。

そのため、経験が浅いCRAを主担当とする場合は、(しっかりと)フォローをするCRAの存在は必要不可欠だと思っています。

BDMではその辺りについて、かなり重点的に確認をしています。

また、フォロー体制もさることながら、CRA1人あたりの負荷についても見ています。

1人あたりの担当施設数、業務範囲などを評価して負荷が大きすぎるポイントについては、どのように対応をしていくのかをBDMの際には必ず質問します。

ここでしっかりと確認をしておかないと、CRAとしての経験上、プロジェクトが炎上してしまいCRAの担当交代が頻発、更に引継ぎ時のトラブルまで待ち構えているので、目も当てられない状況になりかねません。

現場感が無いと、CRAの負荷について評価が難しいこともあるかと思いますが、依頼者サイドとしては、現場感のある社員にもしっかりと評価をしてもらうべき項目だと思っています。

CRAのことを大切にしない会社は私は嫌いです…(CRA出身なので余計にそう思うのかもしれませんが笑)

PL候補の方も重要

やはりプロジェクトを成功に導くためには、PLの存在はとても大きいと感じます。

PLがプロジェクトをうまくコントロール出来ない場合は、もちろんそのプロジェクトは炎上してしまうでしょうし、逆にとてもしっかりした方であれば施設とトラブルがあったとしても適切に対応でき、信頼することが出来ます。

その為、BDMを開催する際には、PL候補の方からプレゼンテーションをしていただくようにしています。

もちろんBDMだけでは判断できないのですが、プレゼンテーションと質疑応答の様子を見ていればなんとなくですが、力量を計ることも出来るかと思います。

個人的には「PL候補の方をしっかり見る」ということもかなり重要ではないかと思っています。

委託先決定時に思うこと

委託先決定時に思うこと

見積書の確認、提案書の確認、BDMとそれぞれでCROを吟味していくわけですが、最後はどこのCROにするかを決めなければいけません。

私の会社では、各CROの情報を取りまとめたうえで、私(PM)が意思決定者に説明をするフローになっています。

この時には、私の見解についても十分に加味されるため、見解と共に意思決定者にお話をしますが、その時のお話をご紹介します。

まずは見積もり額を見られる

これは当たり前かもしれませんが、意思決定者の目に最初に留まるのは各CROが提出してきた見積額になります。

先ほどもお話したように、見積もりの前提条件が違う可能性があるため、それらについて私は説明をしていくことになります。

見積もりの背景は明確にして欲しい

この時、一番見積額が安いCROが良いと判断を下すことは非常に簡単なのですが、例えば、二番目に安いCROを推す場合は、それ相応の説明が必要になってきます。

もちろん、見積もり確認時やBDM時に確認はするのですが、曖昧な回答をされてしまうと、この段階で困ってしまいます。

他CROの見積もりと比較して高い項目があった場合には、その理由を説明することになりますが、なるべく意思決定者にも納得できる理由をCRO側で考えてもらえれば、より案件獲得に近付くのではないかと思っています。

CROへのフィードバックは大切

そして、意思決定者によって委託先CROが確定された後は、各CROにその結果をお伝えすることになります。

この時、CRO側としては「何故ダメだったのか?どこが悪かったのか」という部分が非常に気になるところかと思います。

今後も良好な関係を築いていくため、そしてCRO全体のクオリティを上げていくことに貢献するために、なるべく詳細にフィードバックすることを心掛けています(場合によっては、1時間ほど営業さんとやり取りをすることも…!)。

そうすることで、今度はよりニーズにフィットしたご提案を頂けたり、そのCRO自体にとっても成長するきっかけになるものと考えています。

まとめ

かなりの長文となってしまいましたが、私の思いの丈をしっかりと記載させていただきました。

ここまでご拝読いただきましてありがとうございます。

CROへ業務を委託するまでには様々なステップがありますが、CRO側もかなり多くの工数を割いています。

もっと咀嚼して表現をすると、業務を受託することが出来なかったCROについては、タダ働きをしているということです。

更に、それぞれの方は他の業務が忙しい中、対応をして下さっていたり、BDMの発表の際には、一生懸命プレゼン練習をしている場合だってあるかと思います。

その分、せめてもの思いで、フィードバックをしっかりとして、何か得るものがあったらという思いで対応しています。

私たち依頼者サイドではCROのそのような様子は見えませんが、しっかりと考えながら対応をしていくことが大切であるといつも思っています。