いったいなんで?女性の治験の募集が少ない理由

“治験の募集は男性ばかりで女性の募集が少ない!”

治験の募集を見てみてそう感じた女性の方も多いのではないでしょうか。

本記事では、女性の治験の募集が少ない理由と女性でも参加できる治験の情報などをご紹介していきます。

そもそも本当に女性の募集は少ないの?

まずは、そもそも女性の治験の募集は本当に少ないのかというところからご紹介していきましょう。

治験には、一般的に第Ⅰ~第Ⅲ相という種類があります。実は、それぞれの相によって女性の募集の数は変わってきます。

それぞれの相の特徴と募集の数についてまとめてみました。

開発相 調査内容 対象 女性の募集
第Ⅰ相 安全性・薬物動態 健常成人 少ない
第Ⅱ相 用法・用量 軽度な患者 男性と変わらない
第Ⅲ相 有効性・安全性 軽度~重度な患者 男性と変わらない

※上記の表には、主な内容を記載しています。

さて、上の表からも分かる通り、健常人を対象にしている第Ⅰ相の治験での女性の募集は少ないのですが、実は、第Ⅱ相~第Ⅲ相の治験では、女性の募集数は、男性とほとんど変わりません。

つまり、健康な方が対象となる治験(第Ⅰ相の治験)で女性の募集を探そうとすると、なかなか見つからないのですが、不眠症や便秘など何かの症状がある方が対象となる治験(第Ⅱ相や第Ⅲ相の治験)であれば、女性の募集も男性と変わらずにあるということです。

とは言っても、なかなかイメージが付かないこともあるかと思うので、2020年9月15日時点での第Ⅰ相~第Ⅲ相の治験の募集数と美容・健康食品モニターの募集数をまとめてみました。

開発相 女性 男性
第Ⅰ相 0件 11件
第Ⅱ/Ⅲ相 13件 11件
美容・健康食品 10件 7件

健康な人が対象の治験(第Ⅰ相)の女性の募集は圧倒的に少なく、年に数件出るか出ないかという感じです。

また、疾患のある方対象の治験(第Ⅱ相、第Ⅲ相試験)は、男性と変わらない募集数で、美容モニターや健康食品モニターについても、男性と変わらないか女性の方が少々募集が多いという結果でした。

つまり、女性は、疾患のある方対象の治験や美容・健康食品モニターを狙えば募集があるということになります。

女性の治験が少ないと思われる理由

「治験」というのは、世間一般のイメージでは一定期間入院をして、高額な負担軽減費(治験に参加することによって貰えるお金のことです)が貰えるものだという印象が強いかと思います。

よくみなさんが言うところの「治験のバイトをしてお金を稼ぐ!」というときに使う「治験」などは、まさにそのイメージかと思います。

この高額な負担軽減費というのは、第Ⅰ相の治験で設定されている場合が多く、この第Ⅰ相の治験を女性が探した場合に、“女性対象の治験が少ない”と感じられるのかと思います。

また、第Ⅰ相試験の治験で女性の募集が少ない理由は、製薬会社が治験の計画を立てるときに参考にする厚生労働省から出されている「新医薬品の臨床評価に関する一般指針」というガイドラインの中に以下のような文言があるためだと考えられます。

第Ⅰ相試験は、治験薬を初めてヒトに適用する試験で、原則として少数の健康男性志願者において、治験薬について臨床安全用量の範囲ないし最大安全量を推定することを目的とし、あわせて吸収・排泄などの薬物動態学的検討を行ない、第Ⅱ相試験に進み得るか否かの判断資料を得るための試験である。

厚生労働省 「新医薬品の臨床評価に関する一般指針」より

製薬会社は、ガイドラインに従い治験の計画を立てていくため、ガイドラインで第Ⅰ相試験は、原則として健康男性志願者が対象と記載されていればそれに従います。

女性への治験薬の投与は、赤ちゃんに対する影響や、治験薬などが乳汁に及ぼす影響などについて、十分に動物実験で確認されたうえで慎重にすべきとガイドラインにも書いてあります。

その動物実験の結果は、第Ⅱ相までに出ることが多く、第Ⅱ相試験からは、女性の募集もされていることが多くなるということです。

女性でも参加できる治験は?

治験の中でも第Ⅱ相、第Ⅲ相の治験であれば、女性でも募集をしている場合が多いのですが、治験以外に臨床試験(健康食品や化粧品のモニターなど)というものがあり、そちらも治験と同じく協力費が貰えて、しかも女性の募集も多くあります。

臨床研究と臨床試験と治験の関係

「治験」というのは、新しい医薬品や医療機器などを開発したりする場合などに実施するものですが、「臨床試験」というのは、特定健康機能食品(トクホ)や化粧品などの開発をする場合に実施するものです。

治験も臨床試験も、効果や副作用を調べるという点や参加すると協力費が貰えるという点では同じですね!

女性の募集が比較的多い治験と臨床試験に絞って特徴をまとめてみました。目安としてご覧ください。

種類 回数等(例) 協力費(目安)
治験(通院) 10回 100,000円
臨床試験(入院) 5泊 115,000円
健康食品(在宅) 30日間使用 20,000円
健康食品(通院) 5回 50,000円
化粧品(在宅) 30日間使用 20,000円
化粧品(通院) 3回 30,000円

 

女性の場合、入院をして参加する治験はほぼありませんが、臨床試験であれば募集をしている可能性があります。

例えばですが、「健常成人女性の1週間の血圧値のモニタリング」みたいな臨床試験であった場合、1週間入院をして、血圧測定器を装着され、データを取るみたいなものも考えられます。

これは治験とは違い、研究論文を出すためのデータの取得という意味で使われるので、臨床研究というものなので、件数は多くありませんが、どこかの研究機関や大学の研究室でデータが必要になった場合などに募集されることがあるかもしれませんね。

ということで、入院が必要な臨床研究のようなものである場合は、件数が少ないかと思うので、見つかったらラッキーで、基本的には、第Ⅱ・Ⅲ相の治験だったり、化粧品や健康食品のモニターを探してみるのが良いかと思います。

ちなみにですが、女性では、「生理痛」、「不眠症」、「リウマチ」、「慢性便秘」などの疾患が対象の治験は応募数も多く、人気化している印象です。

しかも、治験薬を飲んでいる期間中に治験に参加している施設でやった検査や画像診断の費用は無料になります。(正確には製薬会社が負担しています)

なので、何か気になっている疾患がある場合は、費用面でもメリットがあるということです。

おすすめの治験募集サイト

管理人おすすめの治験募集サイトをご紹介しておきます。

ここでご紹介するサイトであれば、今まで紹介していたような第Ⅱ相や第Ⅲ相の治験、健康食品モニター、化粧品モニターや臨床研究のモニターなど、女性が参加できる案件の募集もあります。

もちろん、紹介する治験募集サイトは全て登録費用等無くすべて無料で利用できるので、ご安心くださいね!

生活向上Web

生活向上web_top画面

株式会社クロエ、株式会社クリニカルトライアルが運営する治験募集サイトで、治験募集サイトの中では最大手に分類されるサイトです。

私自身、生活向上WEBを使って治験に応募をして参加したこともありますし、逆に薬を開発する立場として、生活向上WEBを使って治験に協力してくれる方々を募集したこともあります。

組織として非常にしっかりとしているので、安心して使うことができる治験募集サイトになります。

治験だけではなく、健康食品モニターや化粧品モニターも生活向上Webで募集しているため、薬を飲むことに抵抗がある方でも色々な選択肢を見つけることができるところが魅力的です。

まとめ

今回は女性の治験の募集数についてお話をしていきました。

薬の開発は安全性には特に注意して開発が進められているため、開発の早い段階では女性の治験の募集は少ない傾向にありますが、健康食品モニターや化粧品モニターを合わせて考えるとそれなりに件数があります。

どうしても治験に参加したいという方は、健康食品や化粧品のモニターなどもやりながら探してみるのも良いかもしれませんね。