
「治験バイトの募集は男性ばかりで女性の募集が少ない!なぜ!?」という質問をよく受けるのですが、みなさんもそのように感じたことはないですか?
治験で女性の募集が少ない理由や女性でも参加できる治験にはどのようなものあるのかについて分かりやすく解説をしていこうと思います。
●女性の治験が少ない理由
●効率的な案件の探し方
治験業界でかれこれ10年以上働いている治験の専門家です。Twitterでのフォロワー数は4,800人程。のりす
女性の治験が少ない理由と女性でも参加できる治験
せっかく治験に参加をしてみようと思っても、募集が男性ばかりで全然良い案件が見つからないという方も多いのではないでしょうか?
実は、女性でも参加できる案件を探すには健康食品や化粧品の案件に強みがあるチヨダモニター倶楽部のようなサイトに登録する方が最も効率的です。
なぜなら、医薬品の治験に健康成人が参加する場合は一般的には女性ではなく男性が対象となることがほとんどだからです。
イメージとしては下のような感じになります。
健康食品や化粧品のモニターは厳密には治験ではなく臨床試験に分類されるのですが、治験と同じくしっかりと負担軽減費というお金が貰えます。
大まかな相場は以下のようになっています。
種類 | 回数等(例) | 協力費(目安) |
治験(通院) | 10回 | 100,000円 |
治験(入院) | 5泊 | 115,000円 |
健康食品(在宅) | 30日間使用 | 20,000円 |
健康食品(通院) | 5回 | 50,000円 |
化粧品(在宅) | 30日間使用 | 20,000円 |
化粧品(通院) | 3回 | 30,000円 |
それでは、詳細について色々とご紹介をしていきます!
女性が対象の治験が少ない理由
治験は大きく分けると「健康成人を対象にした治験」と「患者さんを対象にした治験」の2つに分けることができます。
このうち、「健康成人を対象にした治験」では一般的に治験薬を服用してから排泄されるまでの過程を調べる試験になっています。
その他、治験薬を飲んだ時の安全性情報(副作用情報など)についても収集されます。
ところが…!
この段階では、治験薬の成分が胎児にどのように影響をしてしまうのかについては分かっていないのですよね。
そのため、女性の参加が制限されていたりします。

もし赤ちゃんに何かあったら取り返しが付かないことになってしまいますからね…
安全性を一番に考えると、やはり妊娠の可能性がある女性の参加は難しいということですね。
ホームページ上の一部のサイトでは、「女性は月経があり安全性の判定が難しくなるから」という理由が書かれていますが、プロ目線で見るとそちらの理由よりも遥かに「胎児への影響」という理由の方が強いです。
また、厚生労働省が出している新医薬品の臨床評価に関する一般指針にも以下のように書かれています。
特別な理由のない限り、健康成人男子志願者を対象とする。
被験者については適切な理学的、生化学的健康診断検査を行い、治験薬の性質と試験内容(すなわち試験意義、目的、方法、予想される薬効・副作用、随意の参加の撤回及び事故に対する補償など)を十分理解させた上で、試験に対して自発的な意志で参加する旨の同意書を得る必要である。
「新医薬品の臨床評価に関する一般指針」より
このように厚生労働省から出されている指針でも基本的には健康成人男性を対象とするように記載されているため、例外的な治験でない限り女性の募集がすくなくなってしまっています。
女性でも参加できる案件をご紹介
ところでこの記事を読んでいる皆さんは「治験」といったらどのようなイメージがありますか?
病院に入院をして治験薬を投与されて検査をして…のような感じですかね?
実は、治験は入院型のものだけではなく通院型の治験、そして稀ですが在宅の治験もあったりします!
この中で私が女性におすすめするのは通院や在宅できる治験なのですが、まずは、それぞれの治験について簡単に解説をしていこうと思います。
●女性におすすめの治験は「通院」か「在宅」の治験。
入院型の治験
入院型の治験は主に健常成人を対象に行われる治験がほとんどです。
よくネット上で「治験バイトで高額報酬をゲット!」みたいなことが言われていたりしますが、それがこの入院型の治験になります。
治験はバイトではなくボランティアなのですが、ゴミ拾い等のボランティアと違い、病院へ行くための交通費や時間的な拘束などの負担があるのでその負担軽減する目的で「負担軽減費」というお金が貰えます。
世間では「謝礼」や「報酬」と呼ばれていますが、正しくは「負担軽減費」ということですね。
さて、この負担軽減費ですが、入院型の場合は7泊で14万円程となりますが、高過ぎてなんか怪しいと思いませんか?
「危険なことをされるのでその対価として高い」や「何か危険なことをやられるかも」と思ってしまいそうになりますが、実はよく考えるとこの額って高くないんですよね。

「治験ってなんでこんなに高いお金が貰えるの?」という疑問については、「治験バイトは高額で危ない」は本当?相場と高額な理由を解説で詳しく解説していますよ!
ただ、この入院型の治験ですが実は女性の募集はとても少ないのです。
先ほどお話をした健康成人が対象の治験は大半がこの入院型の治験になります。
●入院型の治験は女性の募集が少ない。
●負担軽減費は高額に見えるが案外そうでもない。
通院型の治験
通院型の治験は主に「患者が対象の治験」に多い傾向があります。
その他にも、化粧品や健康食品のモニターも通院型が多いので女性におすすめです!
「患者が対象の治験」に関しては実際に治療のために通院をしていなくても参加できる案件があるので実は結構狙い目だったりもします。
例えば、大正製薬の不眠症の治験の例を見てみましょう。
この治験の広告では、「なかなか寝付けない」、「夜中に何度も起きる」、「眠りが浅くて熟睡できない」という方を対象に募集がかかっていますね。
女性の場合、不眠症以外にも花粉症、乾燥肌、便秘症あたりの治験も条件に当てはまる方が多いのでこの辺りも狙い目になってきます。
治験に参加をした場合には負担軽減費(目安は1通院7,000円~10,000円)というお金が貰えるのはもちろんのこと、治験で規定されている検査(例えば、便秘症の場合は大腸内視鏡など)が無料で受けられるという大きなメリットもあります。
そのため、何かの症状で悩んでいる場合にはそれに関連した治験が無いかも探してみると良い案件が見つかることもあります。
●ドライアイ(目薬、2ヶ月で7回の通院)
●不眠症(飲み薬、5週間に6回の通院)
●便秘(飲み薬、2ヶ月に5回の通院)
その他、アトピー性皮膚炎、花粉症やPMS(月経前症候群)の治験の枠の埋まり方も早いですね。
健康食品や化粧品モニターの案件はチヨダモニター倶楽部からの紹介案件から参加できるので気になる方は登録しておくことをおすすめします!
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在宅型の治験
在宅型の案件はほとんどが健康食品や化粧品のモニターになります。
ただし、在宅だけで完結する案件は件数としてかなり少ないので、相当レア案件です。
過去に私が見たことある案件としては、化粧水のモニターで試験品が家に送られてきて使用感を日誌に毎日付けるもので30日間のモニターでした。
負担軽減費は30日で3万円ほど。毎日被験者日誌(アプリで10分程入力)を付けなければいけないので若干面倒な気もしますが、家にいながら参加できるということで子連れの女性になどには特に人気が高い案件になります。
戦略としては、健康食品や化粧品が専門のチヨダモニター俱楽部を軸に案件の量が豊富な生活向上Webを使って案件を探すというコンビネーションが効果的です。
チヨダモニター倶楽部の登録手順
出典:チヨダモニター倶楽部HP
チヨダモニター倶楽部で試験に参加する流れを順番に画像付きで紹介をしていきます。
登録自体は2、3分で出来てしますので、サクッと登録してしまいましょう!
登録はもちろん無料です。
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STEP1チヨダモニター倶楽部にアクセスして画面右上の「モニター登録」をタップする。
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STEP2登録情報を入力する。
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STEP3入力情報確認してOKだったら「送信する」をタップする。
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STEP4仮会員登録が完了すると下の画面になるので、本会員登録のメールが来るまで待つ。
本登録が完了したらあとは案内メールを待ちましょう。
案内メールは「chiyo-moni@cpcc.co.jp」というアドレスから届きます。
登録情報と臨床試験の参加基準が合致していれば、チヨダモニター俱楽部から案内メールが届くので、そこから臨床試験に参加できます。
まとめ
今回は、女性の治験の募集が少ない理由と女性でも参加できる案件の効率的な探し方についてご紹介をしていきました。
記事の中では、チヨダモニター倶楽部の紹介をしましたが他にも生活向上Webなど、女性でも参加できる案件が掲載されているおすすめの募集サイトがあったりします。
色々な募集サイトを覗いてみて皆さんに合う募集サイトを見つけてみて下さいね!
ただし、悪質なサイトへの登録にはご注意下さい。
どこが安全かよく分からない時には私がおすすめできる治験募集サイトのまとめ記事も用意しているのでそちらでもご確認いただくことができますよ!
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