
今回は、治験に興味がある女性向けに、女性におすすめできる治験を分かりやすく徹底解説していきたいと思います!
治験に関する解説はもちろんのこと、他の女性がどのような治験に参加しているのかもリサーチしてみましたので、併せてご紹介をしていきます。
治験にも色々種類がある
実は、「治験」と一言で言っても、その種類は色々とあります。あなたがイメージしている治験とはどのようなものでしょうか?
治験といったら、”どこかの病院に入院をして参加するもの”と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、実際にはそれだけではありません。
色々な種類がある治験の中からあなたが求めている条件に合った治験を探していくことが重要ですので、まずは治験の種類について簡単に整理していきたいと思います。
健康な方が対象の治験と患者が対象の治験
まずは、大きなくくりとして、健康な方を対象にした治験と患者を対象にした治験があります。
自発的に治験に参加してみようと考える方の多くが、「健康な方を対象にした治験」を探す傾向があるのですが、ここで1つ注意があります。
それは、「健康な方を対象にした治験」は、女性の募集がほとんどなく、主には男性の募集のみになっているということです。
薬が世の中に出るまでには、以下のようなステップが踏まれます。
健康な方を対象にした治験は、治験の段階でも初期の段階のことが多く、女性が治験を探す際には、第II相や第III相(つまり、患者対象)の治験を探した方が案件を見つけることが出来ます。
「いや、そんなこと言われても別に病気とか無いし…」という方もいるかと思います。
そのような方は、治験ではありませんが、化粧品モニターや健康食品モニターがおすすめです。これらは、治験とは違い、健康な女性を募集していることが多くあり、女性からの人気も非常に高いです。
詳細については、後程ご紹介をしていきます。
“治験の募集は男性ばかりで女性の募集が少ない!” 治験の募集をチェックしてそう思ったことがある方は少なくないはずです。 本記事では、製薬メーカーで働いている筆者の視点から、女性の治験の募集が少ない理由と女性でも参加できる …
医師から紹介される治験と治験募集サイトから応募する治験
治験に参加するルートは主に、先生に紹介されて治験に参加するか、あるいは、自分で治験募集サイトに掲載されている案件から選んで参加する場合の2通りになります。
先生から紹介される治験は、治験の対象となる疾患を持っている場合に声を掛けられることがほとんどで、健康成人が対象の治験で先生から紹介されることはほぼありません。
その他、化粧品モニターや健康食品モニターについても先生から紹介されることは皆無に等しいため、健康成人が対象の治験や化粧品、健康食品モニターに興味がある場合は、QLifeのような治験募集サイトに登録をしてご自身で探す必要があります。
QLifeを使ってどのように探すかについても後程ご紹介します。
入院の治験と通院の治験
健康成人が対象の治験の場合、入院での治験が多いのですが、患者が対象の治験の場合は、通院での治験も数多くあります。
また、化粧品や健康食品のモニターも、そのほとんどが通院のみで完結する案件も多く、入院に抵抗がある方は、通院での治験や臨床試験に参加するのが良いでしょう。
みんなはどの治験に参加している?
さて、治験の種類について触れてきましたが、ここからはより具体的なお話をしていきたいと思います。
色々な治験募集サイトの情報から、女性が参加しやすい治験や人気の化粧品、健康食品モニターの情報についてまとめていきます。
健康な方が対象の治験
本記事を執筆している時点で、複数の治験募集サイトを見てみましたが、女性が参加できる健康な方を対象にした治験はありませんでした。
また、治験ではないのですが、健康成人(女性も可)を対象にした臨床研究で、ホテルに宿泊(朝夕食付)し、バイタルサイン(血圧や脈拍)や腹部超音波検査などを数日間測定する案件がありました。
治験ではなく、臨床研究と言いましたが、実は、治験と臨床研究は以下のような関係になっています。
治験は、医薬品や医療機器の承認を取るために有効性や安全性を検証することを目的にしています。そのため、「治験」と言ったら、何かしらの薬を使用したり医療機器を使うということになります。
先ほどお話した腹部超音波やバイタル(血圧測定や脈拍測定)は、薬を服用しないで測定するものでしたので、上の絵で示す「臨床研究」に該当するものになります。
ちなみにですが、化粧品や健康食品は、薬や医療機器ではありませんので、治験ではなく臨床試験ということになります。
いずれも、治験募集サイトに募集案件が掲載されているので、ごちゃごちゃになりやすいのですが、実はこのように分かれています…という豆知識でした。
化粧品や健康食品モニター
化粧品と健康食品モニターについてですが、これらはQLife、V-NET、生活向上webなどに案件が掲載されていました。
2、3回の通院での案件が多いのですが、最近ではコロナ禍の影響もあり、商品が家に送られてきて、使用感について回答をするような在宅の案件も目立ってきました。
普段、仕事や家事や育児に追われて忙しい女性には、在宅での案件が増えているということは大きなメリットとなるかと思います。
ただし、在宅での案件については非常に人気が高いため、確実に参加をしたいのであれば、複数の募集サイトに登録しつつ、1日1回は良い案件が無いかを見ておく必要があります。
患者が対象の治験
「患者」と言っても、気になる症状があってまだ通院をしていない方も治験の対象になることがあります。
また、治験に参加することで、負担軽減費が貰えるのに加え、検査費用なども製薬会社の負担となる場合があります。
そのため、気になる症状がある方は、治験を機にしっかりと検査をしてもらうのも良いかと思います。
●ドライアイ(目薬、2ヶ月で7回の通院)
●不眠症(飲み薬、5週間に6回の通院)
●便秘(飲み薬、2ヶ月に5回の通院)
上記には挙げていませんが、アトピー性皮膚炎、花粉症やPMS(月経前症候群)の治験の枠も比較的早く埋まっているようです。
通院の治験の場合の負担軽減費は1来院あたり7,000~10,000円になり、治験薬を服用している間に行われた治験で規定されている検査の費用は無料になります。
重い疾患以外にも、様々な疾患の治験が行われていますので、「どんなものがあるのかな?」くらいの感覚で覗いてみると意外にご自身にマッチした案件があるかもしれませんよ!
“治験に興味があるけど、どこの募集サイトがおすすめなのかが知りたい”、そうお考えになっている方向けに本記事では、製薬会社で医薬品の開発をしている専門家としておすすめできる治験募集サイトをご紹介していきます。 治験に関する豆知識なども交えながらご紹介をしていきますので、是非ご覧下さいね!
QLifeを使って案件を探す方法
最後に、女性におすすめできる治験募集サイトの1つであるQLifeを使って、女性が参加できる治験や臨床試験の案件を探す手順をご紹介していきます。
手順と言ってもかなり簡単ですので、みなさんも迷いなく探せるのではないかなと思います!
まずはQLifeの会員登録をする
QLifeよりまずは会員登録を済ませてしまいましょう。
メールアドレス、パスワード、生まれた年、性別、そして郵便番号を入力するだけでOKなので、2、3分で登録は完了します。もちろん登録は無料なのでご安心を。
登録後はトップ画面でログインをする
QLifeのTOP画面でログインをしておきます。
予めログインをしておくことで、治験の参加登録をする際にスムーズにいきます。また、QLifeは、治験募集のみではなく、病院検索やお薬検索や家庭の医学もツールとして使えるので、普段使いにも最適です!
ログイン後は「治験情報」を選択する
ログインが正常に完了すると、「ログイン」と表示されていた部分が「マイページ」に更新されます。
その後、メニューバーにある「治験情報」を選択します。
「治験情報一覧」から選択する
次に「治験情報一覧」にある、「疾病をお持ちの方」あるいは「健康な方」を選択します。
特にどちらかを決めなくても良い場合は、選択をしないでそのまま下にスライドをしていけば案件を見ることが出来ます。
気になる案件を選択する
概要を見て気になる案件があったら「詳細を見る」を押してみましょう。
ちなみに、「対象」に「●歳~●歳の方」と書かれている場合と、「●歳~●歳の男女」と書かれている場合がありますが、あまりしっかりとした使い分けはされていませんので、少しでも気になる案件があったらとりあえず詳細を見る感じでOKです。
治験の詳細ページを確認して応募!
詳細を選択すると、その治験に関しての詳細情報がまとめられたページに移りますので、内容をじっくり確認しましょう!
治験への参加条件を確認する簡単なアンケートに回答して、応募が完了になります。
まとめ
今回は、女性におすすめできる治験の情報をまとめてみました。
記事中でもご紹介しましたが、健康成人を対象にした治験では女性の募集が少ないこともあり、なかなか案件を見つけることが出来ない方もいらっしゃったかと思いますが、意外にも患者対象の治験に良い案件が埋もれていたりもしますので、是非チャレンジしてみて下さい。
治験は、新薬を世に出すうえでは避けては通れない道で、普段薬局で処方されるお薬もすべて治験が行われています。
新薬を待ち望む患者さんに貢献できる治験は社会貢献度がとても高いボランティアですので、是非治験に参加してみて下さいね!